国内で作られる靴下、実は奈良県産が6割 「ソムリエ」も活躍
2025年の夏、いかがお過ごしでしょうか。暑さ対策をしつつ、旅行や帰省を楽しんでいる人も多いのでは? 全国各地の「地域トリビア」を厳選して紹介します(随時掲載)。家族や旧友、旅先の人たちとの話題にチェックしてみてください。
◇江戸時代から綿花栽培
奈良県は日本一の靴下の産地だ。国内製造の6割を占め、他を圧倒する。大阪に近い北西部の大和高田市や広陵町周辺には約110社がひしめく。
農業用水が不足しがちだった奈良盆地では、江戸時代から乾燥に強い綿花の栽培が盛んだった。大和木綿や大和かすりが名産となり、明治期後半には手回しの編み立て機が導入されて靴下製造が始まる。機械で大量生産された綿が輸入されると大和木綿は廃れるが、靴下作りは農家の副業として広まっていく。戦後にはナイロンが登場、強度の上がった靴下が爆発的に売れた。
奈良県靴下工業協同組合などによると、2023年の靴下の産地別生産量は、奈良県が5298万足で全体の6割を占める。ただ、国内で販売される靴下の9割は海外製で、国産の割合は年々減少。奈良県内の靴下業者も50年前は約900社あったが、現在は10分の1近くまで減った。組合は産地を守ろうとブランド化に乗り出し、知識を広めるため「靴下ソムリエ」資格事業なども進める。
顧客に直接販売する動きも広がる。1953年創業の西垣靴下(大和高田市)は大手の下請けから脱却しようと、11年前に直販事業を開始。スポーツや健康に特化した商品を次々と生み出している。工場敷地に直営店も設け、経済産業省の「次代を担う繊維産業企業100選」にも選ばれた。
大阪・関西万博には特別仕様の靴下を公式ユニホームとして無償提供した。2代目社長の西垣和俊さんは「新しいことに挑戦しないと生き残っていけない。切磋琢磨(せっさたくま)で培われた奈良の技術と品質をもっと多くの人に知ってほしい。それが産地を守ることにもつながる」と話す。
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