トヨタ、売上高初の50兆円超 27年3月期は22%の減益予想
トヨタ自動車が8日発表した2026年3月期連結決算(国際会計基準)は、売上高が前期比5・5%増の50兆6849億円で過去最高となり、日本企業で初めて50兆円を超えた。ただトランプ米政権による関税措置の影響で、最終(当期)利益は同19・2%減の3兆8480億円で2年連続の減益だった。更に中東情勢の悪化から、27年3月期の最終利益も同22・0%減の3兆円と見通し、3期連続の減益を見込む。
26年3月期は、北米市場でハイブリッド車(HV)を中心に生産・販売が好調だったほか、世界販売(レクサス含む)が過去最高の1047万台で6年連続の世界販売首位を堅持。一方、トランプ関税の影響で、営業利益が1兆3800億円押し下げられた。本業のもうけを示す営業利益は同21・5%減の3兆7662億円だった。
この日オンラインで記者会見を開いたトヨタの近健太社長は「非常に大きな環境変化がある中で3・8兆円の利益をあげられたのは、多くのステークホルダー(利害関係者)との連携の結果だ。しっかりと成長投資を続けることができる」と総括した。
ただ、中東の海運の要衝であるホルムズ海峡の事実上の封鎖により、自動車業界でも原料高騰や部品調達難が懸念されている。そのため、トヨタは27年3月期の連結業績予想について、最終利益が前期比22・0%減の3兆円になる見通しを示した。営業利益も同20・3%減の3兆円とした。トランプ関税については、26年3月期と同規模の影響を見込んでいる。
世界販売台数は前期比0・2%増の1050万台と想定するが、中東情勢の緊迫化で採算性の高い車種の販売が影響を受け、営業利益を6700億円押し下げる見通し。売上高は同0・6%増の51兆円とした。
減益見通しについて、宮崎洋一副社長は「急激な事業環境変化の中で、対応範囲や手段が短期でできることにとどまっていた。中長期目線で進めるべき事業構造の変革や、将来の種まきのスピードが遅くなり、重く受け止めている」と述べた。コスト増対応のため、部品供給体制の効率化を進める。
また収益改善に向け、国内外で好調なHV生産能力の増強や生産車種の再編を進めるほか、ロボット技術の積極導入による生産性向上も図る。【田中韻】
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