くまモン、海外で高まる存在感 誕生16年も健在な「働きぶり」
熊本県のPRキャラクター「くまモン」が誕生16周年を迎えた今も好調な「働きぶり」をみせている。くまモンのイラストを利用した商品の2025年の売上高は1503億円で、商品利用が始まった11年以降の累計売上高は1兆7725億円となった。昨年より減少したが、県の担当者は「(売上高は)高い水準を維持できている」と国内外での人気健在をアピールする。
◇商品化の第1号は「仏壇」
くまモンは、九州新幹線全線開業を翌年に控えた10年3月に誕生した。イラストや表記などの国内無料使用が認められ、11年にくまモンをあしらった仏壇が第1号として商品化された。その後も利用商品は広がり、18年には海外企業にも商品の製造と販売を有料で認めている。
県は11年からくまモン商品を扱う企業や団体に売上高を調査している。11年に25億円だった売上高は、15年に1000億円、18年に1500億円を突破した。増減を繰り返しながらも8年連続で1500億円以上の売上高を維持している。
25年の売上高は前年より7・7%少ない1502億円だった。多数を占める食品利用が前年とほぼ同じ1334億円で、グッズなどの非食品は41・3%減の168億円だった。農産物の販売が好調だった一方で、パッケージにくまモンを利用する高額な工業製品の販売が減った。期間限定商品の終了なども響き、全体では前年割れとなった。
◇輸出急増の地域は…
くまモン人気を保つのに県が期待するのが海外部門だ。22年に6億円だった輸出額は増加が続き、25年に16億円まで拡大した。県によると、輸出先の30%が台湾で、香港が29・7%、東アジアと東南アジアを除くその他の地域が20・8%を占める。
台湾向けの輸出が急増しており、熊本との経済交流が進む台湾でくまモンの存在感が高まり、企業の販売促進に役立っているようだ。県によると牛肉やイチゴ、ミネラルウオーターなどでくまモンの利用が多いという。
国内ではクマによる人的被害が相次ぎ、くまモンのイメージ悪化が心配されるが、県の担当者は「くまモンはクマをモチーフにしているが、クマではなくやんちゃな男の子。売上高への直接の影響はない」と説明する。くまモンとふれ合える「くまモンスクエア」(熊本市)に入館する訪日客は日中関係の悪化で減少したが、中国での販売中止はないという。
県の担当者は「デビューから16年。2000以上の企業や団体がくまモンのイラストを使った商品を扱っている。SNSなど私たちの周りで、くまモンが当たり前のように根付いている」と好調の要因を分析。海外展開を強化し、27年に累計売上高2兆円を目指すという。【日向米華】
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