作間龍斗の俳優&アイドルモード切り替えに山下美月が感心 『山田くんとLv999の恋をする』…

実写映画『山田くんとLv999の恋をする』に出演する作間龍斗、山下美月 撮影:山崎美蔓(※崎=たつさき)(C)ORICON NewS inc.

【写真】感謝…!主演作に喜びを語った作間龍斗
彼氏に振られたばかりの大学生・茜(山下)と超塩対応だけどふとした瞬間の無自覚な優しさでときめかせる“最強ギャップ男子”の高校生プロゲーマー・山田(作間)によるラブコメディー。山下は明るく誰とでも仲良くなれる茜をはつらつと、作間はクールにみえて無自覚にやさしい男子高生を繊細に演じている。
■山下美月、ハイテンションな役作りのため毎週遊園地へ コメディエンヌぶりが開花「新たな自分がみつけられました」
――お話を受けた印象はいかがでしたか。
作間:原作も連載開始当時から読んでいたのでうれしかったです。きっと実写化するだろうなと第三者目線で読んでいたので、まさか自分にお話がくるとは思わず好きな分プレッシャーもありました。でも撮影は楽しみでしたね。
山下:私も原作を元々知っていて。幅広い層から人気の作品の実写化だったので、自分で大丈夫かなという不安もありました。茜ちゃんはテンションも高く、明るくて私自身も憧れる女の子なのですが、その役柄を演じきれるのか不安もありつつ、すごく素敵な原作なのでより一層頑張りたいなと思っていました。
――解禁後の周囲の反響はいかがですか。
作間:僕は『この作品、マジでおもしろいから読んで』と広めていた作品だったからこそ、まさか自分が演じるとは思っていなかったので地元の友達からイライラされました(笑)。結局お前なの?って(笑)。でも総じて楽しみにしてくれているみたいです。
山下:私も周りに原作ファンの子が多かったので連絡もきまたし、私と作間さんの2人が演じている絵が想像できるとワクワクしてくれていました。
――作間さんは原作のキャラクターとも近いと話題になっていました。
作間:見た目のところは確かにそうかも?と思いましたが、僕はゲームはやらないし、そこまでしゃべらないこともない。意外と違う点もあって、おもしろいですね。
――逆に山下さんはこれまで演じたことがない役柄です。
山下:明るい役柄ですよね。私は実年齢より上だったり、最近は落ち着いた役を演じるようになっていたのでこのタイミングでキラキラした作品に出演すると思いませんでした。どうにか若くいようと…撮影期間中も毎週のように遊園地に行ったりしていました。インドアなので、そんなこと普段しないのですが…。テンションをずっと高くしていました。
――遊園地には元々予定があったということではなく、役作りで行ったということでしょうか。
山下:毎日、朝から晩まで声のトーンもいつもより高く出していたり。しゃべるテンポ感も違うし、茜はギルドの誰とでも仲良くなれる子。でも私は真逆の人見知りなので、自分の壁をこじあけようと頑張りすぎて、毎週遊園地に行く…みたいな。こんな自分がいるんだ、と思いました。
――茜を演じるにはコメディエンヌ的な要素も必要ですよね。
山下:文化祭のシーンは山田くんが女子高生、何十人に囲まれるシーンもあって。エキストラの方が現役女子高生のみなさんなので、こんなに若いんだ!と。テンション感、キラキラ感が高校生ってこんなに輝いているんだ、それに負けないようにやらなきゃと。落ち着くシーンはなくて、ずっと走ったり転んだり追いかけられたり…毎日ハードな撮影でした。
――表情も豊かでした。
山下:その時は魔法にかかっちゃったんですけど、今、データをつないだものを一人で見ていたら恥ずかしくて観れなくて…。私ってこんな顔してるんだって。新たな自分がみつけられました。
――作間さんは自身と違う山田くんになるために何かしたことはありますか。
作間:特にしていないんですよ。でもそれくらいアニメも漫画も見ていたので役作りもしていないですし、台本に書き込んだりもしていない。監督の箇条書きのメモを持っていたくらいで。それくらい何もしていないです。好きな作品だから、とすごく考えることもしなかったです。力を入れすぎるとそれはそれで違う気がしたので。
――茜とは逆に作間さんは表情には現れないけど、心の動きを表現するシーンがたくさんありました。
作間:そこは自分と山田に共通している部分だと思います。出さないのではなくて、出ない。いろんなことを考えているけど出ない。そういうところは自分をそのまま活かせばいいかな、と。一応自分のなかで感情は100%出すようにしました。
――普段から作間さんも考えていることがわからない、と言われることも。
作間:ありますね。でも今回の役としてはそうあるべきだと思い、そのまま演じました。
■作間龍斗、俳優業は「違う一面をみてもらえるコンテンツ」
――ラブコメディーということで、ときめきの要素が多い作品でもあります。観客をときめかせるためのお芝居のため、取り組み方は普段と違う点はありましたか。
作間:文化祭のシーンで高校生たちに追っかけられたりするのは非現実的すぎて笑いをこらえるのが大変でした。これを現実だと思わないといけないのはラブコメ特有ですよね。でも意外とラブコメだからキュンキュンさせるためにこうしよう、というのは考えなかったです。
山下:私はこの作品はタイトルに『山田くん』とついていることもあっていかに山田がカッコよく、見てくださるお客さんから思われるかが重要となる作品だと思いました。だからこそ行動を起こすのは茜ちゃんですが私自身の心のなかでは、いかに山田がカッコよく映るかを考えました。自分のお芝居はもちろん、2人のバランス、静と動といった感じの温度感が大切だと思いました。
作間:確かに。『山田くん』とついてますもんね。
――そんな山田の登場シーンはきらきら満載でした。
作間:いやいや人工的にですよ。演出です。エンターテインメント。いろんな力を借りました。
――あのシーンはお2人のお芝居も息ピッタリ。
作間:でも特に話してはないですよね。
山下:そうですね。でも撮影前の本読みの時に監督から勢いや感情を出してほしいとアドバイスいただき、そこから基盤ができたので現場は結構、楽しくやっていたと思います。
――山下さん的にも、茜を通じて出会いのシーンでの“ときめき”はありましたか。
山下:おもしろかったです(笑)。全スタッフさんが総力をかけて、逆光を入れて、メイクさんが下でブローを構えて風を起こしたり(笑)。
作間:完成はどうなるかな。これが撮影かぁと思いました。
――印象に残った胸キュンシーンはありますか。
山下:酔っ払った茜の靴が脱げて山田が椅子に座らせられてくれるシーンがあるのですが、その時の作間さんの手がとても大きいんですよ(笑)。私の手が小さく見える。偶然にも私の手が小さくて作間さんの手が大きかったのですが、それは終盤の大事なシーンで、異性としてみていなかった山田に対しての変化が絵で偶然表現されたのが奇跡だな、と思ったのでお気に入りです。
作間:めちゃくちゃでかいですよ。野球やってたのかな、ってくらい。20センチあります僕の一番好きなシーンは実はカットされちゃったんです。茜の壊れたパソコンを直している間に、茜が寝ちゃってるというシーンがあるんです。山田が寝ている茜の髪留めをはずすというところがスタッフさんも「いい感じだったね」という話しがあったので完成を楽しみにしていたらカットされていて(笑)。
山下:びっくりしました(笑)
作間:尺がギリギリだったのかも。でも髪の落ち方もすごく難しかったのでいけたかな?とは思ったんですけど…原作を知っている方はちゃんとあのシーンも撮っていたんだな、と知っておいてもらいたいです(笑)。
――普段、ゲームはされますか。
山下:好きなのでする時は結構します。ポケモンのバイオレットとか。マリオとか。一昨年くらいにプレステをゲットしました。これにすごくハマるというより、幅広くやっています。
作間:流行ったら一回やるんですけどすぐに離脱しちゃいます。多分あまり得意じゃなくて…。なめこ栽培も放置して、コレクションを揃えるみたいなのはやってます。でもなめこは全部枯れています(笑)。
――劇中の茜と山田のようにゲーム上のキャラクターを作るとしたらどのようなデザインにしたいですか。
山下:私はめちゃくちゃいかついおじさん(笑)。ゴリゴリマッチョとか汗臭そうな見た目にしたいです。
作間:僕はアバターを作る機能のデフォルトみたいな顔をしてるんです。デフォルトの髪型と顔。設定を何も変えなくてもいけます。
山下:確かに…?
作間:身長の縮尺だけ変えてもらって(笑)。
山下:もうそれにしか見えないです!(笑)。
――撮影現場でお互いにすごいなと刺激を受けたことはありますか。
山下:撮影期間中にポスター撮影をしたのですが、スタッフのみなさんとモニターを見ていたのですが、私が知っていた山田くんを演じている作間さんの感じと全然違ったんです。アイドルだ!って。私は普段の作間さんは山田に近い方なんだ、と思っていたのですが、それは役なんだ、と。
作間:そこは全然意識していなかったです。人の手があってそういうふうにいられるんです。カメラや照明さんの技術があって完成するものなので。山下さんは、いろいろあるんですけど、行動力もそうだし、撮影に入るタイミングが3日くらいズレていて僕が先に入っていて茜がいない状態で山田を撮り始めたんです。茜がどうくるかで山田は変わっちゃうなと、こうくるのではないかな、と想像でやっていたのですが、山下さんの茜をみて自然と「茜だ」と思えました。そこから何も不安もなく最後まで演じきれました。
――想像以上に茜だったのですね。
作間:そうですね。
山下:それほどでも…(笑)。
――作間さんはさきほどアイドルのスイッチはそこまでないとおっしゃっていましたが、お2人にとって映画の撮影現場は今の活動においてどう捉えていらっしゃっていますか。
作間:役も企画も自分が経験できないことを作品を通して体験できる。職業もそうですし高校生役も、文化祭とかもやったことがなかったのでそういう楽しさはある。普段、自分のプラットフォームで活動している時にはみられない、違う一面をみてもらえるコンテンツとしてできたらいいのかな。
――映画に対しては特別な想いがありますか。
山下:映画を見ること自体好きですし、そういう世界に自分が入れているという現状がとてもありがたいことだなと思います。今作は作間さんも私も初主演ですてきな原作を掲げてやらせていただいているということで、スタッフのみなさんが何年も前からいい作品にしようと思うなかで自分の名前があがってきたことは感謝でしかないです。だからこそ全身全霊で撮影をして、あとは公開を待つのみ。正直、楽しみもありつつ不安もありつつ…、でも何者でもないと思っていた自分が茜ちゃんをやってほしいと思っていただけたことは自分のなかで財産となりました。
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