世界最大級「火星の石」、大阪万博へ向け出発 「日本館」の目玉

2025/03/26 19:40 

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 大阪・関西万博(4月13日開幕)に展示される世界最大級の火星隕石(いんせき)「火星の石」が26日、保管していた国立極地研究所(東京都立川市)から搬出され、会場の夢洲(ゆめしま)(大阪市)に向け出発した。政府が出展する「日本館」の目玉の一つとして初めて一般公開される。

 火星の石は幅29センチ、奥行き16センチ、高さ17・5センチ、重さ約13キロ。2000年に南極で日本の観測隊が発見したもので、1000万~1300万年前に火星から離れ、数万年前に地球に到達したと推定される。水と反応してできる鉱物が含まれており、火星に水が存在した証拠にもなっている。

 この日、火星の石は外気に触れないように何重にも梱包(こんぽう)された上で、トラックの荷台に固定され極地研を出発した。会期中は外気を遮断し、湿度を一定に保つケースの中で、展示される予定。極地研の熊谷宏靖広報室長は「科学的な価値の高いもの。多くの方に宇宙や地球の不思議に触れていただきたい」と語った。【古川宗】

毎日新聞

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