接戦に強い横浜優位か 智弁和歌山も主軸好調 センバツ決勝見どころ

2025/03/29 17:00 

 第97回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は30日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で決勝があり、横浜(神奈川)と智弁和歌山が対戦する。

 横浜は19年ぶり4回目の優勝を狙う。昨秋の明治神宮大会も制しており、松坂大輔投手を擁した1998年以来の「秋春連覇」にも挑む。

 智弁和歌山は31年ぶり2回目の頂点を目指す。

 ◇捕手出身の両監督の采配にも注目

 両チームともに鍛えられており、接戦が予想される。公式戦では現在のチームになってから19連勝中の横浜が今大会も厳しい競り合いを制している分、優位と見る。

 横浜はエース左腕・奥村頼人(らいと)、2年生右腕・織田翔希の二枚看板を擁する。準決勝までの4試合はいずれも織田が先発して、奥村が締めるパターンだ。織田が健大高崎(群馬)との準決勝で7回無失点と調子を上げているのは好材料と言える。

 打線はこれまで1~6番に左打者を並べてきた。中でも奥村凌大(りょうた)はチームトップの打率4割6分7厘をマークし、主将の阿部葉太は3ランを放つなど、チーム最多の7打点と勝負強い。健大高崎の石垣元気の150キロ台の速球を攻略した上位の対応力は高い。

 智弁和歌山はエース右腕・渡辺颯人(はやと)が4試合に先発して1完封、26回を投げてわずか2失点、防御率0・35と抜群の安定感を誇る。持ち前の制球力で横浜の左打者をどう封じるか。救援の速球派右腕・宮口龍斗は球威がある。

 4試合で46安打とバットは振れている。いずれも一回に得点しており、俊足巧打の1番・藤田一波の出塁が鍵を握る。多用する犠打で得点圏に走者を進めて、好調な4番・福元聖矢、5番・荒井優聖(ゆうき)、6番・山田凜虎(りとら)に回したい。

 継投のタイミングが勝敗を大きく左右するだけに、ともに捕手出身の横浜・村田浩明、智弁和歌山・中谷仁の両監督の采配も注目だ。

 試合開始は30日午後0時半。【武藤佳正、円谷美晶】

毎日新聞

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