早川千絵監督最新作、第78回カンヌ国際映画祭コンペ出品決定 『PLAN 75』以来3年ぶり…

2025/04/10 19:56 

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早川千絵監督最新作『ルノワール』(6月20日公開)第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品決定 (C)2025「RENOIR」製作委員会 / International Partners

 きょう10日、日本時間午後6時から行われた、フランスで開催される世界三大映画祭の一つ「第78回カンヌ国際映画祭」の記者会見で、早川千絵監督の最新作『ルノワール』がコンペティション部門に出品、ワールドプレミアされることが発表された。現時点では、本年度日本映画で唯一のコンペティション部門への選出となる。

【画像】磯村勇斗とカンヌのレッドカーペットを歩いた早川千絵監督

 早川監督作品がカンヌ国際映画祭に出品されるのは、初長編作品の前作『PLAN 75』以来3年ぶり2度目。『PLAN 75』は「第75回カンヌ国際映画祭」「ある視点」部門に出品され、カメラドール特別表彰に輝いた。長編作品2作目にして2本連続での出品の快挙を果たし、その結果にも期待が高まる。

 「第78回カンヌ国際映画祭」は、審査員長に『ポンヌフの恋人』『イングリッシュ・ペイシェント』『トスカーナの贋作』などで知られるフランスの名優ジュリエット・ビノシュを迎え、現地時間5月13日~24日に開催される。ベネチア国際映画祭(イタリア)、ベルリン国際映画祭(ドイツ)と並ぶ世界3大映画祭として知られている。

 本作は、世界中から出品された作品の中から、パルム・ドールと名付けられた最高賞を目指して争うコンペティション部門に出品が決定。日本の映画で過去パルム・ドールを受賞したのは衣笠貞之助監督『地獄門』(1954年)、黒澤明監督『影武者』(80年)、今村昌平監督の『楢山節考』(83年)と『うなぎ』(97年)、是枝裕和監督『万引き家族』(2018年)の5作品。

 今回の出品決定に際し、早川監督は「映画を作り始めたばかりの私に最初にチャンスを与えてくれたカンヌ映画祭が、この映画を温かく迎え入れてくれたことに気が引き締まる思いです」とコメントを寄せている。

 本作は、1980年代後半の夏、闘病中の父と、仕事に追われる母と暮らす11歳の少女・フキの物語。主人公・フキを演じる鈴木唯は、多数の候補者の中からオーディションで抜てきされた時、役柄と同様11歳だった。鈴木はこの吉報を受け「うれしくて飛び跳ねてしまいました」とコメント。フキの母・詩子役で出演する石田ひかりも「言葉に出来ないほどの幸せと感謝と感動と興奮を覚えております」と喜びのコメントを寄せている。

 ほかに、父・圭司役でリリー・フランキー。中島歩、河合優実、坂東龍汰らが出演している。6月20日に公開予定。

■コメント全文

▼監督:早川千絵
 『ルノワール』を共に作り上げたキャスト、スタッフ、全ての関係者の皆さんにまずは感謝を伝えたいです。そして、映画を作り始めたばかりの私に最初にチャンスを与えてくれたカンヌ映画祭が、この映画を温かく迎え入れてくれたことに気が引き締まる思いです。

▼沖田フキ役:鈴木唯
 『ルノワール』がカンヌ映画祭コンペティション部門に出品されると聞いたとき、びっくりしたしとてもうれしかったです!うれしくて飛び跳ねてしまいました。これからどうなっていくかワクワクしています!!早川監督、ルノワールを一緒に作った皆さんおめでとうございます!

▼沖田詩子役:石田ひかり
 早川監督、スタッフキャストの皆さんと創り上げた映画『ルノワール』が、カンヌ映画祭の審査を通過し、「コンペティション」部門に出品されるとの報せを受け、言葉に出来ないほどの幸せと感謝と感動と興奮を覚えております。この作品に参加できただけで充分に満足し、幸せでしたのに、一俳優としてカンヌの地を踏む日が来るなんて考えたこともなかったので、ただただ驚きと興奮の中にあります。『ルノワール』が、カンヌをはじめ、世界に羽ばたく瞬間を、全ての瞬間を、心に刻みつけてきます。早川監督、スタッフの皆さん、おめでとうございます!!(まだまだ心の整理が付きませんが、少しでもフランス語でスピーチ出来るよう特訓を始めます!)
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