小泉今日子、ラジオで“シティポップ”特集「面白い現象」 『明後日』10周年で生まれた“輪”…

2025/06/14 15:10 

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『小泉今日子のオールナイトニッポンPremium』独占取材の模様 (C)ORICON NewS inc.

 歌手で俳優の小泉今日子が、9日放送のニッポン放送『小泉今日子のオールナイトニッポンPremium』(後5:30)に生出演。「70年代、80年代のシティポップ」をテーマに、王道のヒット曲から知る人ぞ知る隠れた名曲まで、幅広いラインナップで、自ら選曲した。ORICON NEWSでは、放送の様子を独占で密着。放送後には、インタビューも敢行した。

【独占カット】久しぶりのニッポン放送!シティーポップ愛を伝える小泉今日子

 竹内まりや「不思議なピーチパイ」を選曲した際には「私(オーディション番組の)『スター誕生!』出身なんですけど、その中で『下見会』というのがあるんですよ。もう1曲(本戦で披露する以外に)歌える歌を…ということで。(本戦では)石野真子さんの曲で受けたんだけど。『不思議なピーチパイ』も(下見会で)歌ったのよね。すごくかわいい曲で」と声を弾ませた。

 さらに「いしだあゆみさん、すごく憧れたんです。こんな女性になりたいなと思っていました。あゆみさんが、ティン・パン・アレーのみなさんとアルバムを作っていて、そのアルバムが全曲かっこよくて、ジャケットもかっこいいんですよ」と切り出すと、いしだあゆみ&ティン・パン・アレー「私自身」をセレクトする一幕も。

 昨年12月に54歳で亡くなった中山美穂さんへの思いを語る場面もあった。「本当にねー『どういうこと?』って感じなんですよね。割と若い頃からたくさん仕事をしていたし、20代とか30代とか、旅行も一緒に行ったりとか。ウチに泊まって、美穂用のパジャマが置いてあるくらい交流があった。美穂が結婚して、パリに行ってから、あんまり連絡取らなくなっちゃって」と振り返った。「改めて聴くと、シングルもそうだけど、アルバムとかでめっちゃ冒険していたんだなって。私がチョイスするミュージシャンや作家とは別のところで、いろんな人たちとこんなに曲を作っていたんだなって。いつかやらせてください。中山美穂の特集を」と呼びかけていた。

 中森明菜「OH NO, OH YES!」を選曲した際には「ステキな曲だよね。最近も中川家さんのラジオに出たと聞きましたし、フェスで小室さんと共演されているというニュースも見ました。またいっぱい歌を歌ってくれて、すごくうれしい気持ちで、どっかでばったり会えるかなって思っているんですけど。会いたいなって思っています」とラブコール。ただ、自身が大ファンであるBTSのJUNG KOOKが「OH NO, OH YES!」を推していたという事実に「明菜ちゃんに嫉妬しているんですよ(笑)。いいなーって思って」と茶目っ気たっぷりに話した。

 番組の模様は、放送後1週間以内は「radiko」で聞くことができる。

■小泉今日子インタビュー

――あっという間の2時間生放送でした。

もう曲をいっぱいかけたいので、ものすごい早口にしたんですけど、やっぱり限界がありました(笑)。若い方も聴いてくれていましたし、同世代の人はまた同世代の楽しみ方をしてくださったみたいなので、よかったです。

――選曲もご自身で担当されました。

私、こういうのがすごく昔から好きなんですよね。CD時代になってからも、プレイリストを作って、CDを焼いて友達にあげたりするのがすごく好きだったんです。今回も話がきてからすぐにプレイリストを作り始めて、そこから絞っていきました。今回選んだ曲は、子どもの頃にかっこいいなって思っていた曲が、いつの間にかシティポップというジャンルになっていたんだ…ということを表現したかったんです。

その当時「ニューミュージック」という言葉はあったけど、シティポップという言葉はなかったんです。新たな世代の人たちが見つけ出して、入れ物を作ってくれて、シティポップという言葉になったと思うんですよね。それが、やっぱり面白い現象だったなって。それを1回ちょっとまとめておきたかったのと、今流行っている曲ばかりではなくて、ほかにもかっこいい曲いっぱいあったんだよというのを教えられたらなという気持ちでした。

――どの曲もステキでしたが、いしだあゆみ&ティン・パン・アレー「私自身」とてもかっこよかったです。

(同曲が収録されている)『アワー・コネクション』というアルバム全部がかっこいいんです。その影には、細野晴臣さんがいるって感じですね。鈴木茂さんとか、佐藤健さんとか、やっぱり音のセンスなんだなって思います。同じような曲でも古くなる曲もある。でも、やっぱり音色のセンスとか、そういうものが残るんだなっていうのがあって。そういう方たちって、いまだに音楽を続けているじゃないですか。

鈴木茂さんもギター弾かれていますし、細野さんもまだ作っていらっしゃる。ユーミンも竹内まりやさんも、尾崎亜美さんも。やっぱりそういうのって、なんか持って生まれた何かセンスというのは大きいんだろうなって、思ったりしたのがきょうの感想です。

――1曲目にはシンコイズミックスプロダクションズ「恋のブギ・ウギ・トレイン」を選曲されましたが、小泉さん自身もいまだに音楽を作られていますよね。

私は作る方というよりは、アイデアを出して、これを表現するならこの人がいいなっていう感じでプロデューサーなんです。だから、そのアイデアはまだなんとなく楽しめてるって感じですけど。音の好き嫌いみたいなのは、やっぱり合う人たちとやって、やっぱりどんなものでも、普遍性というのがどこかにないといけないと思っているから、そこは意識して作っています。

――番組の中では、今後の構想についても話されていました。中山美穂さんの特集についても言及されていましたね。

研究対象として中山美穂さんがいるので、研究が終わったらご披露したいなとは思っています。あと男性ボーカルの曲ですね。普段あんまり選ばないのですが、好きな曲いっぱいあるので、すごい深い時間に男性ボーカルの特集とかをやりたいですね。あとは、松田聖子さんなんて、たぶんアルバム6枚目ぐらいまでアルバムの曲も全曲歌えますみたいなぐらい好きです(笑)。いろんなジャンルいけます!洋楽も行けますし。K-POPもやりたいですし、ディスコミュージックとかも、その当時の70年代とかもやりたいですし。

――小泉さんが代表取締役を務められている「明後日」が、創立10周年を迎えられました。

6月は「asatte RALLY」の10公演。上映会、トークショー、子どものための読み聞かせイベントですとか。みんなで集まって、井戸端会議しようって、世の中のこと、悩みとか、みんなで一緒に話してみようっていう会があったりとか、なんかいろいろやってみようかなって思っているんですけど。10周年を迎えることができるのも、見に来てくださってる皆さんのおかげですし。会社を作ったことによって、仲間がどんどんできていった。ファンのみなさんと、ステージの上に立っている(自分とそれを見ている)関係だけじゃなくて。もうちょっと仲間意識みたいなのがどんどん生まれていて。

そういうの、すごく面白いなって、今思っているんですよね。昔、親衛隊っていうのがあって。親衛隊もファンとはまた違う、守る人たちみたいな感じだったけど。今の私とコアなファンの人たちとの関係って、助け合う人たちという感覚になっていて。それがもっと大きくなったらいいなと思っているので、そういうのが試せるようなイベントですとか。ファンクラブを作ってみたのも、そういうことなんですけど。もっとクロージングに、話し合えるみたいなのがほしいなと思ってやっているので。

世代が本当に広くて。10代、20代の、特に女の子がすごく増えてくれていて、それが私たち40~50代の大人のファンの人たちと仲良くなって、昔のことを聞いたり、逆に新しいカルチャーを、私たちの世代にこう教えてあげて、一緒になんか楽しんでるっていうのが生まれているから、そういうのも新しくて、すごくいいことだなって思っているんですよね。
そういうのが作れるってすごくいいなと思って、それをちょっと研究中です。どこまで大きな輪になるのか(笑)。

――改めて、この記事をきっかけに番組を聴くリスナーの方にメッセージをお願いします。

同世代の方には、子どもの頃や青春時代を思い出すような選曲だと思いますし、若い世代には「こんな昔に、こんなかっこいい曲があったんだ」って思ってもらえる選曲になっていると思うので、お暇な時に聞いていただければと思います。

■小泉今日子が選曲した「シティポップ」の名曲
1曲目:シンコイズミックスプロダクションズ「恋のブギ・ウギ・トレイン」
2曲目:尾崎亜美「マイピュアレディ」
3曲目:竹内まりや「不思議なピーチパイ」
4曲目:いしだあゆみ&ティン・パン・アレー「私自身」
5曲目:金井夕子「ジャストフィーリング」
6曲目:大橋純子「シンプル・ラブ」
7曲目:増田恵子「ためらい」
8曲目:杏里「コットン気分」
9曲目:香坂みゆき「ニュアンスしましょ」
10曲目:中山美穂「色・ホワイトブレンド」
11曲目:中森明菜「OH NO, OH YES!」
12曲目:矢野顕子「春咲小紅」
13曲目:荒井由実「中央フリーウェイ」
14曲目:小泉今日子&中井貴一「ダンスに間に合う」
ORICON NEWS

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