JA愛知、コメ供給「秋には安定」 備蓄米放出で 販売価格は不透明

2025/06/14 15:40 

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 コメ価格が高止まりするなか、JA愛知は13日に開いた定例記者会見で、新米が出回る9月に入るまでには安定供給できるとの需給見通しを発表した。政府が放出を決めた約81万トンの備蓄米の供給により、価格が安定するとの試算を示した。

 JA愛知は全国のコメの需給見通しについて、備蓄米81万トンが全て供給された場合、6月末の民間在庫量は計211万トンに上ると推計。コメ価格が下がるとされる200万トンを超える見通しという。

 ただ、販売価格についてJA幹部らは「今後落ち着いてくるものの、卸売業者が高い金額で調達していた場合は、卸売業者の判断が入る」とし、不透明との見方を示した。

 政府はコメの増産に意欲を示しているが、愛知県内では時期に応じて米以外の大豆や麦などを栽培する「ブロックローテーション」が盛んなため、「急に増産するのは難しい」とした。

 一方、小泉進次郎農相が12日に発表した無関税の外国産米「ミニマムアクセス米」の輸入時期前倒しについて、JA幹部らは「新米の価格にどのような影響を及ぼすかが心配だ」と懸念を示した。【岡村恵子】

毎日新聞

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