愛知・名古屋で始まるアニメーションの新たな祭典「ANIAFF」12月12日開幕

2025/11/30 20:24 

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「第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル」12月12日~17日開催

 世界のアニメーション作品が集う新たな祭典「第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル」(通称:ANIAFF)が、12月12日から17日までの6日間、愛知県名古屋市で開催される。映画祭のチケットは公式サイトにて発売中だ。

【動画】新たな祭典「ANIAFF」予告編

 同映画祭は、アニメーション業界の最高峰とされる「アニー賞」との日本初の公式コラボレーションに加え、アニメ業界における多様性と公平性の向上を掲げる国際組織「Women in Animation(WIA)」を招くなど、既存の映画祭とは一線を画す取り組みを打ち出している。

 アニー賞は1972年に創設され、アニメーションに特化した賞として国際的な権威を確立。宮崎駿(※崎=たつさき)監督の『千と千尋の神隠し』が2003年(授賞式の開催年、以下同じ)に長編アニメーション作品賞など4部門を受賞したほか、19年には細田守監督『未来のミライ』が長編インディペンデント作品賞を受賞。24年には宮崎監督の『君たちはどう生きるか』が絵コンテ賞とキャラクターアニメーション賞を受賞するなど、日本作品との縁も深い。

 今回のコラボレーションについて、真木太郎ジェネラル・プロデューサーは「もはやグローバルコンテンツとなった日本のアニメーションの更なるマーケット拡大するチャンスを、今回のコラボをきっかけに本映画祭は考えていきたい」と期待を寄せる。

 一方、アニー賞を主催する国際アニメーション映画協会最大の支部・ASIFA-Hollywoodのエグゼクティブ・ディレクター、オーブリー・ミンツ氏も「ANIAFFの掲げる“アニメーション文化と産業を世界に広める”という使命は、ASIFA-Hollywood の理念と深く共鳴している、この国際的な関係がさらに発展していくことを心から楽しみにしています」とコメントしている。

 国際コンペティション部門は、24年1月以降に完成した40分以上のアニメーション作品を対象に募集。初開催ながら約3ヶ月で29ヶ国から45作品の応募が寄せられた。この中から、『ひゃくえむ。』(監督:岩井澤健治)、『ホウセンカ』(監督:木下麦)、『無名の人生』(制作・監督:鈴木竜也)の日本の3作品を含む11作品が正式出品として選ばれた。

 上映作品について数土直志アーティスティック・ディレクターは「単純な手法の分類に当てはまらない独創的な映像の表現への挑戦、深いドラマや社会批評、多彩な作品群は2025年の世界のアニメーションシーンのフロントランナーといえるでしょう。ANIAFFに来れば世界のアニメーションの今が一望できるはず」と自信をのぞかせる。

 なお、国際コンペティション受賞作品には、金鯱賞(グランプリ作品)には賞金100万円とトロフィー、銀鯱賞(審査員賞)には賞金50万円とトロフィー、赤鯱賞(観客賞)には賞金20万円とトロフィーがそれぞれ授与される。

 国際コンペティション部門の審査員には、前出のミンツ氏のほか、『Brazen』をはじめとしたバンドデシネ作家・イラストレーターとして活躍するペネロープ・バジュー氏、『トロン:ライジング』、『ラブ、デス&ロボット』シーズン3「死者の声」でアニー賞を受賞したポリゴン・ピクチュアズの代表取締役の塩田周三氏が名を連ねる。

 数土氏は「世界のカルチャーシーンを牽引する方々の多様な視点から、いまのアニメーションの在り方を見通す鋭い見識を期待している」と語る。

 会期中は、ミッドランドスクエア シネマ、ミッドランドスクエア シネマ2、109シネマズ名古屋を中心とする市内会場で、国際コンペティション、ニューウェーブ部門など6部門にわたり、世界各国・地域の個性豊かなアニメーション作品を上映。多彩なゲストを迎えたトークイベントやワークショップ、シンポジウムも行われ、最新のアニメーション文化に触れられる場となる。

 ANIAFFは「クリエイター・ファースト」を掲げ、作品創出とグローバル発信を重視する新たな映画祭として発足。「世界のアニメーションを一望できる場」「アニメーションの過去・現在・未来が交差する場」を目指しており、第1回から企画マーケット「ANIMART」も同時開催する。

 「ANIMART」は、国内外のクリエイターと企業が集い、新たな企画や才能と出会うための“創作の出会いの場”。真木氏は「これまで限定的だった投資環境に新たな選択肢を生み、持続可能な制作のための場となる」、井上伸一郎フェスティバル・ディレクターも「企業にとっては、まだ見ぬ傑作や知られざる才能に出資し、応援するチャンスになる」と述べ、国際映画祭としての拡張性と未来への期待を強調している。


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