大槻マキさんの上海公演強制中断 中国でも賛否「失礼」「教訓を」

2025/11/30 19:12 

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 アニメ「ONE PIECE」の主題歌で知られる歌手の大槻マキさんが、中国・上海市で開かれたイベントに出演中、突如パフォーマンスを中断され、中国国内でも批判の声が上がっている。中国では高市早苗首相の台湾有事発言をきっかけに、日本人アーティストの公演が中止を余儀なくされる事態が相次いでいる。

 大槻さんは11月28日、上海のイベントで歌唱中に突如、照明が落とされて音楽が止められた。スタッフとみられる人物に促されて退場しパフォーマンスはそこで中断された。大槻さんの事務所は声明で「やむを得ない諸事情により、急きょ中断せざるを得ない状況となってしまいました」と説明。当初予定していた翌29日のイベントも中止となった。

 この様子を捉えたショート動画が中国の交流サイト(SNS)で拡散すると「非常に乱暴なやり方だ」「歌手に対して失礼だ」「やり方に批判が集まるのでは」などとの反応が寄せられた。一方で高市首相の発言を引き合いに「日本に教訓を与える必要がある」との声もあった。

 保守派の論客で知られる中国紙「環球時報」元編集長の胡錫進氏は29日、自身のSNSで「日本の政府と民間を混同せずに理性的に行動する必要がある」と指摘した。対日制裁を進めるため公演の中止は問題ないとしつつ、突如中断するようなやり方は適切ではないとの認識を示し「今回は例外的なケースで、今後このような過激なことが起こらないことを望む」と記した。

 歌手の浜崎あゆみさんも29日に上海公演を予定していたが前日に急きょ公演中止の要請を受け、中国のファンの間には戸惑いの声が広がっていた。中国当局の対応が急速に厳しくなっている状況だが、場当たり的な対応には不満もくすぶっている。【北京・松倉佑輔】

毎日新聞

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