HIKARI監督、原点作2本を日本独占配信 『TSUYAKO』などBSSTOで公開

2026/04/24 18:24 

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HIKARI氏

 世界的に活躍する映画監督・HIKARIの原点に迫る特集配信が24日、オンラインシアター「BSSTO」でスタートした。デビュー作『TSUYAKO』と『Where We Begin』の2作品を、日本独占で3か月限定公開する。

【写真】戦後の日本が舞台…HIKARI氏が手掛けた「TSUYAKO」

 HIKARIは、Netflixシリーズ『BEEF/ビーフ〜逆上〜』で日本人として初めてエミー賞監督賞を受賞し、最新長編『レンタル・ファミリー』の全米公開を控えるなど、現在ハリウッドで注目を集める存在だ。今回の特集では、その原点ともいえる短編作品を通じて、作家性のルーツをひも解く。

 『TSUYAKO』は2011年制作の作品で、1950年代の日本を舞台に、家族のために自身の感情を押し殺して生きてきた女性が、かつての恋人との再会をきっかけに「本当の自分」と向き合う姿を描く。監督の祖母の人生に着想を得た作品であり、HIKARIは同作を「祖母へのラブレター」と位置づけている。映像美とともに、時代に翻弄される女性の葛藤と情熱を丁寧に表現し、世界各国の映画祭で多数の賞を受賞した。

 『Where We Begin』(2015年)は、人生の岐路に立つ女性の内面をダンスで表現した作品だ。言葉に頼らず、身体の動きと音楽によって感情を描き出すノンバーバル作品で、愛や喪失、再生といったテーマを幻想的な世界観で表現する。ロサンゼルスで撮影されながらも、日本的な情緒や無常観が流れる点も特徴で、海外経験を積んだHIKARIならではの視点が色濃く反映されている。

 HIKARIは大阪市出身。ダンサーやシンガーなど多彩な表現活動を経て映画監督の道へ進んだ。長編デビュー作『37セカンズ』(2020年)はベルリン国際映画祭で観客賞などを受賞し、その後も映画・ドラマの両分野で国際的評価を高めている。近年は映画祭の審査員を務めるなど活躍の幅を広げている。

 今回の配信は、ショートフィルム専門のオンラインシアター「BSSTO」で実施。ユーザー登録後、無料で視聴可能となっている。短編ならではの凝縮された表現を通じて、現在の活躍へとつながるHIKARIの創作の軌跡を体感できる機会となりそうだ。
ORICON NEWS

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