イスラエル、モサド長官をドーハ派遣へ 停戦交渉再開に向け各国協議

2024/10/25 09:27 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 イスラエル首相府は24日、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとの停戦交渉再開に向けて関係国と協議するため、対外諜報(ちょうほう)機関モサドのバルネア長官を27日に仲介国カタールの首都ドーハへ派遣すると明らかにした。ロイター通信などが報じた。協議には米中央情報局(CIA)のバーンズ長官のほか、カタールとエジプトの代表も参加し、交渉方針などを話し合うとみられる。

 停戦案を巡っては、イスラエルがガザ地区の一部地域への軍の駐留継続などを新たに求めたのに対し、ハマスが反発したため、8月以降は交渉が停滞している。今月16日にイスラエル軍がハマス最高指導者シンワル氏を殺害したのを機に交渉再開への期待が高まったものの、ネタニヤフ政権は引き続き戦闘を続ける考えを強調している。

 こうした中、数時間の停戦と引き換えにハマスが少人数の人質を解放する案をエジプトが提案したと報じられている。地元メディアによると、エジプト政府の交渉団は24日、カイロでハマス側と協議した。こうした新たな提案について説明し、交渉再開を求めた可能性がある。

 ただ、恒久的な停戦を求めるハマスは一時的な休戦には応じない姿勢を続けており、交渉に応じるかは不透明だ。米ニュースサイト「アクシオス」などによると、中東歴訪中のブリンケン米国務長官は24日、訪問先のドーハで停戦交渉について「結果につながるさまざまな選択肢がないか検討しているが、ハマスが関与する用意があるかは分からない」と語った。【カイロ金子淳】

毎日新聞

国際

国際一覧>