アゼル大統領「悲劇防げた」 ロシアの過失を主張、旅客機墜落巡り

2025/01/07 07:25 

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 アゼルバイジャンのアリエフ大統領は6日、カザフスタン西部で先月25日に墜落したアゼルバイジャン航空機について、防空システムを運用していたロシア側に「過失」があったとの見方を示した。墜落で亡くなった乗務員の遺族や生存者との面談で語った。

 ロシアは、事故当時同機の目的地の露南部グロズヌイ周辺はウクライナによる無人機攻撃を受け、露軍の防空システムが地上から迎撃していたと説明している。ただ、旅客機をシステムが誤射した可能性については公式には認めていない。

 アリエフ氏は、無人機攻撃を妨害するための電子戦システムの影響で旅客機が制御不能に陥り、防空システムの攻撃で損傷を受けたことは明らかだと改めて主張した。さらにロシアが領空に危険が迫っていたにもかかわらず、閉鎖していなかったと主張。「なぜ乗員に(危険を知らせる)情報が伝えられなかったのか」「この悲劇は防げたはずだ」と訴えた。

 アリエフ氏は同機がトラブル発生後、カスピ海を越えて、カザフ西部アクタウに向かった理由も調査する必要があると述べた。墜落当初の各種報道では、露側が旅客機に対して自国領内への着陸を拒否し、アクタウへ向かうよう指示したとされる。露側は「機長自身の判断」としている。

 アリエフ氏は「ロシアによる事故の隠蔽(いんぺい)とばかげた見解は驚きと遺憾の念、憤りを呼び起こす」と述べ、墜落の責任を追及する姿勢を改めて強調。「国民の死に対する責任はロシアの代表者らにある」と断言し、露側に説明を果たすよう求めた。

 カザフの事故調査委員会は昨年末に、墜落した旅客機のフライトレコーダー(飛行記録装置)を製造国のブラジルにすでに送付しており、解析が進められている。タス通信は、調査委のメンバーの話として、調査の暫定結果は1カ月以内に発表されるとの見通しを伝えている。【モスクワ山衛守剛】

毎日新聞

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