ミャンマー地震 民主派が2週間の武力闘争停止を発表 救助を優先

2025/03/30 20:04 

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 28日に発生したミャンマー中部を震源とする大地震により、第2の都市マンダレーや首都ネピドーなどが大きな被害に見舞われ、これまでに約1700人の死者が確認された。2021年2月のクーデターで実権を握った国軍と、抵抗する民主派などの勢力との内戦が長期化しているが、民主派が樹立した「国民統一政府(NUG)」は、被災者の救助を優先するため被災地で30日から2週間、武力闘争を停止すると発表した。

 地震発生から2日が経過したが、被災地では道路や橋などのインフラに大きな被害が出ており、救助活動は難航している。内戦の影響で軍事政権の統治能力が落ちていることも一因で、軍事政権は国際社会に異例の支援を求めた。NUGは声明で、国軍への「不服従運動」として職場をボイコットしていた医療従事者も、安全が担保されるなら被災者への医療支援に加わると強調した。

 一方、AP通信が配信した衛星画像によると、ネピドーの国際空港の管制塔は、地震の影響で根元から崩れ、周辺にがれきなどが散乱しているのが分かる。このため空港は運航を制限しているとみられ、各国の救助隊は最大都市ヤンゴンの空港を経由するなどして被災地に向かっている。【バンコク武内彩】

毎日新聞

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