ポルトガル総選挙 与党が最大勢力維持も過半数は届かず 連立が焦点

2025/05/19 10:35 

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 ポルトガルで18日、議会(1院制、定数230)の総選挙があり、即日開票された。19日未明の時点でモンテネグロ首相が率いる社会民主党を中心とする中道右派の「民主主義同盟」が最大勢力を保つことが確実となったが、過半数には届かなかった。今後の連立交渉が焦点となる。総選挙は22年1月以来、3年あまりの間で3回目。支持基盤の安定した政権が生まれず、内政の混乱が続いている。

 内務省によると、現地時間19日午前0時(日本時間19日午前8時)現在、99%超が開票され、民主主義同盟は最多の86議席を獲得。中道左派の野党・社会党と、「極右」の新興政党「シェーガ」がそれぞれ58議席を確保し、第2党の座を争っている。

 シェーガは前回の総選挙(24年3月)で議席を12から50へと大幅に増やし、今回さらに議席を上積みした。ただ、民主主義同盟はシェーガとの連立協力は拒否する構えだ。

 議会は3月、モンテネグロ氏の親族が経営するコンサルタント会社についての汚職疑惑を巡り、内閣信任決議案を否決。政権は崩壊し、解散・総選挙に至った。ただ疑惑は有権者の関心を呼ばず、家賃高騰や移民政策などが争点となった。【ブリュッセル岡大介】

毎日新聞

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