「私の中では私は『菅野』」 山尾志桜里氏、姓を変えた葛藤
国民民主党から夏の参院選比例代表に立候補する山尾志桜里元衆院議員(50)が毎日新聞のインタビューに応じた。対外的に名乗る姓を、2021年の衆院選への出馬を見送って以来使ってきた戸籍名の「菅野(かんの)」から、衆院議員時代の「山尾」に戻した。自身の姓を巡り、アイデンティティーの葛藤があったことを明かした。
山尾氏の戸籍上の姓は出生時から「菅野」で、東京大卒業後は検察官として活動した。結婚を機に元夫の「山尾」となり、09年衆院選に旧民主党公認で初当選した。国民民主に所属していた3期目の21年に「政治家とは別の立場で新しくスタートしたいことがある」として衆院選への不出馬を表明。政界を離れた後は、離婚を経て再び戸籍名となった「菅野」を名乗り、人権外交の支援やメディア出演などをしてきた。
山尾氏は「名前にひも付いて分断されているキャリアを、元々の『菅野』に統合させたかった」と振り返った。その上で「政治への再登板を目指すにあたっても当初は『菅野』でやろうと思っていた」と語り、戸籍名の「菅野」を名乗りつつ、通称の「山尾」を併記して選挙活動を行うことを考えていたという。
しかし、選挙のルール(公職選挙法施行令)を調べると、投票所などでは戸籍名と通称名の併記が認められないことを知った。通称登録して「山尾」で立候補するか、通称登録せず戸籍名の「菅野」にするかのどちらかを選ぶしかなかった。
山尾氏は悩んだ末に「いろいろな人から連絡をいただくと、口に出るのは『山尾さん』。政治家として私は『山尾』で多くの人に認識されていると実感し、この名前を選ぼうと決めた」と説明した。一方で「私の中で私は誰であるかというと、『菅野』だ。引き裂かれているという感覚はある」とも述べた。
選択的夫婦別姓制度が実現していれば、「途中で『山尾』に変わることはなく『菅野』のままだった」という。「キャリアに別々の名前がひも付く人は私以外にもいるだろう。今後も別姓の選択ができない以上はさらに増えていく」と指摘した。【安部志帆子】
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