露軍がウクライナ攻撃、12人死亡 過去最大規模の兵器数を使用

2025/05/26 08:52 

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 ウクライナに侵攻するロシア軍は25日未明、無人航空機(ドローン)とミサイルでウクライナ各地の住宅などを攻撃し、子供3人を含む12人が死亡、約60人が負傷した。ウクライナ空軍によると、露軍が攻撃に使用した兵器数は2022年2月の侵攻開始以降、最大規模。ウクライナのゼレンスキー大統領は米欧に対露制裁の実施を求めた。

 ウクライナ空軍によると、露軍はドローン298機、ミサイル69発を使用し、ウクライナ軍がそのうちドローン266機、ミサイル45発を撃墜した。

 ウクライナ内務省などによると、この攻撃で、首都キーウ(キエフ)では4人が死亡、16人が負傷。中部ジトーミルでは住宅が破壊され、子供3人が死亡し、12人が負傷した。西部フメリニツキーでも4人が死亡、5人が負傷、南部ミコライウでは77歳の男性が死亡、5人が負傷した。全国で30都市以上が攻撃を受けた。

 露軍は24日未明にもドローン250機と弾道ミサイル14発でキーウなど各都市を攻撃し、キーウで15人以上が負傷している。

 ロシアはドローンやミサイルの生産能力を高めており、これまで備蓄した兵器で地上軍と合わせた大規模な攻撃を準備している可能性もある。

 露軍による一連の攻撃は、ウクライナや米欧がロシアに30日間の一時停戦を呼び掛ける中、実施された。欧州連合(EU)は20日、一時停戦に応じないロシアに対し、追加制裁を発表したが、米国は参加していない。

 ゼレンスキー氏は25日、「ロシアによる攻撃は、さらなる対露制裁の十分な理由となる。米国やその他の国の沈黙は、ロシアを助けるだけだ」とX(ツイッター)に投稿し、制裁強化を促した。【ブリュッセル宮川裕章】

毎日新聞

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