ハーバード大補助金を職業訓練学校に振り分け トランプ氏が意向

2025/05/27 07:22 

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 トランプ米大統領は26日、ハーバード大学に対する連邦政府の補助金「30億ドル」(約4280億円)を職業訓練学校に振り分ける考えを自身のソーシャルメディアで示した。トランプ政権がこれまで凍結した補助金を指すのか、新たな停止措置かの詳細には触れていない。

 投稿では「反ユダヤ主義的なハーバードから30億ドルを取り上げ、全米の職業訓練学校にあてることを検討している。米国のための素晴らしい投資で、必要なものだ」と強調した。ハーバード大はトランプ政権が補助金継続の条件としたDEI(多様性、公平性、包摂性)推進の見直しなどの要求を拒み、これまでに26億ドル以上の補助金や契約が停止されている。

 この日トランプ氏は別の投稿で、ハーバード大に「留学生リストの提出を待っている」と重ねて圧力をかけ、「ハーバード大は自分たちにとって最良の判事を探し回って見つけた。しかし心配は無用だ。最終的に政府が勝つ」と記した。

 トランプ政権は「反米と反ユダヤ主義」への対応として、キャンパス内で過去5年に抗議活動に参加した留学生の情報などを提出するようハーバード側に求めている。ハーバード大はこれに従わず、政権は留学生の受け入れ資格を剥奪した。大学側は憲法違反などを主張して提訴し、マサチューセッツ州の連邦裁判所が23日に一時差し止めを命じていた。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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