米、学生ビザ申請の面接予約を一時停止 SNS審査厳格化で

2025/05/28 10:34 

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 米政治専門メディア「ポリティコ」は27日、ルビオ米国務長官が世界各国にある在外公館に対して、学生ビザ(査証)申請者向けの面接の新規予約について、一時的に停止するよう指示したと報じた。

 トランプ政権は「反ユダヤ主義」とみなした大学などでの活動への取り締まりを強化している。今回の措置は、ビザ申請者が利用する交流サイト(SNS)への審査を厳しくするためのもので、日本からの留学希望者にも影響が出そうだ。

 米国のビザを取得するには、原則的に面接を受ける必要がある。報道によると、ルビオ氏は公電で、面接受け付けの一時停止について「SNSの審査拡大に備えるため」と説明した。

 停止期間は不明だが「数日以内」に新たな指針が示されるまでの措置だとした。停止対象のビザは、学生向けの「F」と「M」、交流訪問者向けの「J」だ。予約済みの面接はそのまま実施される。

 名門のハーバード大など、米国内の大学では昨年春以降、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区での軍事作戦に抗議するデモが拡大した。トランプ政権は「反ユダヤ主義」だとみなした抗議活動の参加学生を拘束したり、ビザを取り消したりするなどしてきた。

 国務省のブルース報道官は27日、「全ての主権国家は入国しようとしている人物が誰なのか、何をしてきたのかを知る権利がある」と述べた。「入国する人物を評価するため、利用できる全ての手段を用いていく」と強調した。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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