楽天が3点差逆転 首位打者独走・村林が「切り替えて」殊勲打

2025/05/29 22:58 

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 ◇○楽天6―3西武●(29日・ベルーナドーム)

 攻守で見せるその存在感は、日に日に増している。

 楽天の5番・村林一輝は同点の六回、1死二、三塁の絶好機で打席に立った。

 なんとか勝ち越したい場面で、ベンチのサインは「スクイズ」だった。2球目、ワンバウンドのボールに食らいついたが、惜しくもファウルに。勝ち越しのチャンスを一度は逃した。

 「切り替えて、次の球に集中しよう」

 その言葉通り、続く3球目は内角の直球に「うまく反応できた」。思い切り引っ張った打球は三塁線を破る二塁打となり、走者2人が生還。西武の左腕・武内夏暉を攻略し、勝ち越しに成功した。

 昨季は遊撃手のレギュラーとして自己最多の139試合に出場し、プレミア12の日本代表にも選出された。

 だが10年目の今季は正遊撃手の座をドラフト1位の宗山塁に明け渡し、持ち場を三塁手に移した。「サードで、ショートで、とか試合に出る以上は言ってられない。チームのために全力を尽くすだけ」と淡々と仕事をこなす。

 昨季2割4分台だった打率は、今季は3割3分6厘とリーグトップを独走する。それでも村林は毅然(きぜん)と「みんなで勝つためにやっていくだけ」。勝利への貪欲さこそ、好調の原動力だ。【牧野大輔】

毎日新聞

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