◇○楽天６―３西武●（２９日・ベルーナドーム）

　西武ファンが埋め尽くす左翼席から贈られた「サプライズ」に一振りで応えた。

　２９日に２８歳の誕生日を迎えた西武の４番・ネビンが３試合連続の先制打だ。

　一回、２死三塁の好機。ファンからバースデーソングで迎えられながら右打席へ。

　楽天の先発・ハワードに対し、フルカウントから内角の直球を右前へ流し打った。先制点を呼び込み、祝福ムードの球場を今度は一気に大歓声で包み込んでみせた。

　「ランナーを還すためにライナー性の低くて強い打球を意識して打った」

　米大リーグ・ドジャースの大谷翔平がエンゼルスに在籍していた際に監督を務めたフィル・ネビン氏を父に持つ。母国ではレギュラー定着とはならず、今季、活躍の場を求め海を渡った。

　新天地では４月下旬から４番を任されている。

　勝負強い打撃に加え、若手選手にも積極的にアドバイスを送るなど、グラウンド内外で信頼は厚い。

　この日は２打席目にも犠飛で追加点を挙げた。日本ハムと首位を争うチームに、欠かせない存在となりつつある。【牧野大輔】