「解説者泣かせ」白熱対局 大盤解説ファンもドキドキ 名人戦第5局

2025/05/30 20:14 

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 将棋の第83期名人戦七番勝負第5局(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛、茨城県古河市将棋名人戦実行委員会地元主催)は2日目の30日、2局連続の千日手による指し直しで、藤井聡太名人(22)と挑戦者の永瀬拓矢九段(32)による一進一退の攻防が夜まで続いた。対局会場近くの山水はなももプラザ(茨城県古河市横山町1)では大盤解説会が開催され、約120人の将棋ファンがプロ棋士の解説にうなずきながら耳を傾けた。

 解説者は佐藤紳哉七段(47)、聞き手は古河出身の宮宗紫野(みやそうしの)女流二段(37)。宮宗女流二段は「第5局が開かれるかドキドキしていた。古河はのどかで観光名所も多く、おいしい物もたくさんある」と地元を紹介。佐藤七段は千日手になった対局を「ハイレベルな白熱したせめぎ合い。解説者泣かせの白熱した対局になっている。皆さん、今夜は遅くなりますよ」と「予告」し、会場を沸かせた。

 古河市の佐藤優道さん(76)は将棋歴50年でアマチュア4段。「危険を顧みず攻める藤井名人の将棋を手本にしたい」と解説に聴き入っていた。

 埼玉県鴻巣市の会社員、牛田江美さんは、夫と長女日奈子ちゃん(5)と参加。いつも子ども用の「どうぶつしょうぎ」で遊んでいるという。日奈子ちゃんは大の藤井名人ファンで「かっこう良くて強いところが好き」という。牛田さんは「ユーモアたっぷりの解説で勉強になる」と笑顔で語った。【堀井泰孝】

毎日新聞

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