イラン攻撃計画承認か 「最終決定はまだ」とトランプ氏 交渉余地も

2025/06/19 08:27 

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 トランプ米大統領は18日、ホワイトハウスで記者団に、イランへの攻撃について「何をすべきかのアイデアはあるが、まだ最終決定はしていない」と説明した。イランに対して「限界を超えた」とも述べる一方で、交渉の可能性にも触れた。米政権は18日も前日に続き、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(作戦司令室)で国家安全保障会議(NSC)を開催し、対応を協議した。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は18日、関係者の話として、トランプ氏が17日夜に側近にイランへの攻撃計画を承認したと伝えたと報じた。ただ、イランが核開発計画を放棄するかどうかを見極めるため、最終的な命令を下すことは保留しているという。

 米軍はイランの核兵器保有を防ぐ目的で、イラン中部フォルドゥの地下にあるウラン濃縮の拠点に対して、保有する地下貫通弾(バンカーバスター)で攻撃する可能性が取り沙汰されている。仮に攻撃に踏み切った場合は、イランの報復も想定され、トランプ氏の決断に注目が集まっている。

 トランプ氏は18日午後、「状況が変わるので、直前に決定するようにしている」と語った。午前には記者団に、「(イラン攻撃を)やるかもしれないし、やらないかもしれない。誰も私が何をするかは知らない」と説明した。

 また、イランが交渉を求めて接触してきたと明かし、「(タイミングが)非常に遅い」としつつ、「遅すぎるということはない」と述べた。イランに無条件降伏を求める姿勢を改めて強調し、「来週に大きな展開があるかもしれない。1週間以内かもしれない」とも話した。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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