米国の戦争博物館 色濃い「勝者」の視点 日本の描かれ方は…
第二次世界大戦の終結から80年を迎え、かつての戦勝国、敗戦国は、戦争をどう総括し、継承しようとしているのか。
第二次世界大戦の戦勝国でも、米国は英国とは異なる視点で戦争の記憶を継承している。
米国の第二次世界大戦博物館は、ジャズ音楽発祥の地として有名な南部ルイジアナ州ニューオーリンズ中心部にある。欧州戦線の転機となったノルマンディー上陸作戦の決行日(Dデー)で大きな役割を果たした米軍の上陸艇を生産した地でもある。
私設の「Dデー博物館」として2000年に開館。連邦政府の助成を受けて規模を拡大し、米国が関わった全ての戦域を扱うようになった。連邦議会から「国立博物館」として指定されており、24年夏には累計来館者が1000万人を突破した。
展示は「米国がなぜ戦い、いかに勝利し、それが今日何を意味するか」という視点で組み立てられ、「すべての世代が自由の代償を理解する」ことを使命の一つに掲げる。欧州戦線と太平洋戦争を別の館に分け、来館者は再現セットや米兵の証言などを通して、前線や戦時における米国内の生活を追体験する。
日本は一貫して「敵国」として描かれている。「東京への道」と題した太平洋戦争の常設展示は、真珠湾攻撃から極東国際軍事裁判(東京裁判)までをカバーする。最初に目を引くのは4枚の大きなパネルだ。当時のルーズベルト米大統領、チャーチル英首相、中華民国国民政府を率いた蔣介石という連合国側の3人の指導者の横に、枢軸国側として昭和天皇を並べる。
展示では、11万人以上の日系人を強制収容した米国内における「不平等と不正義」の歴史を伝える一方、日本の各都市への空爆や沖縄戦、原爆投下による民間人の被害は数字以外はほとんど深掘りされていない。通底するのは「自由のための戦い」と「民主主義の勝利」を強調する視点だ。【ニューオーリンズで八田浩輔】
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