イスラエル軍、ガザ市制圧作戦に着手 人道危機の深刻化必至

2025/08/29 20:21 

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 イスラエル軍は29日、パレスチナ自治区ガザ地区北部ガザ市の制圧作戦に着手したと明らかにした。ロイター通信が報じた。ガザ市で人道支援物資を搬入しやすくするためにとっていた戦闘の一部停止措置も終了。国連が「飢饉(ききん)発生」を認定しているガザ市で戦闘が激化し、人道危機がさらに深まるのは必至だ。

 報道によると、イスラエル軍はガザ市制圧に向けた予備的な作戦に着手した。攻撃の初期段階だとしており、今後攻撃が本格化するとみられる。

 軍はガザ市で毎日午前10時~午後8時に戦闘を一時停止する措置の終了も発表した。イスラエルが物資搬入を厳しく制限し、飢餓が深刻化したことへの批判が高まったことを受けて、7月下旬にガザ市、中部デルバラー、南部マワシ地区で同様の措置を導入。人道支援の規制を緩和する姿勢を示したが、わずか1カ月で再び規制強化に転じた。

 ガザ市周辺ではイスラエル軍の攻撃が激化し、住民らが避難を余儀なくされている。国連によると、8月20日以降、ガザ市北部からデルバラーと南部ハンユニスに約5000人が避難。さらに8000人がガザ市西部へと退避したという。

 イスラエル軍は29日もガザ各地を攻撃し、中東メディアによると、少なくとも41人が死亡した。ガザ保健当局によると、2023年10月の戦闘開始以来のガザ側の死者数は28日時点で6万2966人。飢餓などによる死者は317人に上っている。【エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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