台湾野党・国民党の新主席に鄭麗文氏、初当選 対中連携を重視

2025/10/18 19:51 

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 台湾の最大野党・国民党の主席(党首)選挙が18日行われ、元立法委員(国会議員)の鄭麗文(てい・れいぶん)氏(55)が初めて当選した。鄭氏は中国との連携を重視し、中台関係の悪化の責任は与党・民進党にあるとして対決姿勢を取る。台北市内で記者会見し「任期中に政権交代を実現させ、両岸(中台)の共存共栄という使命を果たす」と述べた。

 主席選で唯一の女性候補だった鄭氏は元台北市長の郝竜斌(かく・りゅうひん)氏(73)ら5人を退けた。現職の朱立倫氏は出馬しなかった。任期は4年。

 鄭氏はかつて民進党に籍を置いた異例の経歴を持つ。国民党に移った後、立法委員として民進党批判の先頭に立った。選挙戦では「台湾人が誇りを持って『私は中国人』と言えるようにする」と主張。台湾メディアによると、党内強硬派や軍OBらの支持を集める一方、若い党員らにも浸透した。

 国民党が12年ぶりの政権奪還を狙う2028年1月の総統選には出馬せず、党公認候補の最右翼とされる盧秀燕・台中市長を支援する姿勢を打ち出している。【台北・林哲平】

毎日新聞

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