ウクライナが供与求める「トマホーク」とは 日本も配備を準備中
トランプ米大統領は17日、ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談した。トランプ氏とゼレンスキー氏の会談で焦点となったのは、米国製巡航ミサイル「トマホーク」の供与だ。ウクライナはロシア領地の奥深くまで攻撃できる兵器として供与を強く求めており、ロシアは供与すれば米露関係に重大な損害を与えると米国に警告している。トマホークとはどのような兵器なのか。
トマホークは、米国で開発された長距離巡航ミサイルで、1980年代に実用化された。さまざまな誘導技術により、障害物などを回避しながら飛行機のように飛んで目標地点に着弾する。射程は型式によって異なるものの1600キロ以上で、一部は2500キロに達するとされている。
弾道ミサイルが放物線を描いて飛ぶのに対し、トマホークは地表に沿うように低空で飛ぶ。このため防空レーダーなどに探知されにくく、迎撃されにくい。さまざまな弾頭を搭載することができ、イージス艦や潜水艦、地上の移動式発射システムから発射することができる。
米国は91年の湾岸戦争や2003年に始めたイラク戦争をはじめ、中東地域などでのさまざまな軍事作戦にトマホークを使用してきた。最近では、6月にイランの核関連施設を攻撃した際に潜水艦から発射した。
米国以外では、古くから配備している英国に加え、最近では豪州とオランダもトマホークを運用している。日本は24年、米国からトマホーク最大400発と関連機材を購入する契約を締結。海上自衛隊のイージス艦への配備に向けて改修や乗組員の訓練などを始めている。
ウクライナが現在、米国から供与を受けている地対地ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」の射程は約300キロ。射程が5倍以上となるトマホークを配備すれば、首都モスクワや第2の都市サンクトペテルブルクも射程圏内に入る。大型の弾頭を搭載できるトマホークを持てば、前線から奥深くにあるロシアの軍事拠点などへの攻撃も可能になるとみられる。
米シンクタンク「戦争研究所」は5日、ウクライナが射程2500キロのトマホークを手にした場合、到達可能なロシア軍関連施設は少なくとも1945カ所、射程1600キロの場合でも少なくとも1655カ所存在するとの評価を発表した。
これらには、ロシアの67~76カ所の空軍基地や、ロシアがウクライナへの攻撃に使用しているドローンを製造する工場など兵器生産拠点が含まれている。同研究所は「ウクライナは、ロシアの作戦を維持させている後方支援地域の脆弱(ぜいじゃく)な部分を標的にすることで、ロシアの前線での戦闘能力を大幅に低下させることが可能だ」と分析している。【ワシントン西田進一郎】
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