シドニー銃撃、容疑者2人は親子 父親は射殺、拘束の息子は重体

2025/12/15 10:04 

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 オーストラリア・シドニーの人気観光地ボンダイビーチ付近で14日午後、銃撃があり、地元警察によると、10歳の少女を含む15人が死亡し、警察官2人を含む約40人が負傷した。現場近くではユダヤ教の祭典「ハヌカ」が開かれており、アルバニージー首相は参加したユダヤ教徒らが狙われたとみられると明かした。警察は事件を「テロ」と断定した。

 警察当局によると、容疑者2人はシドニー南西部出身の親子で、50歳の父親は射殺され、拘束された24歳の息子は重体だという。現場付近の車両からは、爆発物2個も押収された。祭典には1000人以上が参加していたとみられる。

 イスラエル外務省は14日、犠牲者の1人がイスラエル国籍だと発表。豪メディアによると、祭典の主催者の一人だったユダヤ教指導者の男性も、犠牲者に含まれるという。

 アルバニージー氏は記者会見で「ユダヤ人コミュニティーへの攻撃は、全てのオーストラリア人への攻撃だ」と述べた。ユダヤ人コミュニティーの保護のため、「あらゆる資源を投入する」と強調した。

 交流サイト(SNS)では、歩道橋の上で発砲する男2人組や、銃声とともに人々が一斉に逃げる様子を捉えた動画が拡散されている。別の映像では、発砲中とみられる男に、通行人とみられる男性が背後から近づき、取り押さえて銃を奪う場面も映っていた。

 イスラエルのヘルツォグ大統領は14日、声明を発表し、ユダヤ人が「卑劣なテロリストによる残忍な攻撃を受けた」と非難した。

 ボンダイビーチはシドニー中心部から東に約7キロの場所に位置し、サーファーや観光客が多く訪れる人気の観光地として知られる。【バンコク国本愛】

毎日新聞

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