米・イラン核交渉再開へ 決裂すれば軍事衝突も 圧力かけるトランプ氏
イランの核開発を巡る米国とイランの交渉が6日、オマーンで再開する。
トランプ米大統領はイランが核開発を続ければ攻撃を辞さない構えを見せる。決裂すれば軍事衝突が起きる可能性が高く、交渉の行方が注目される。
ロイター通信などによると、協議は当初、トルコ・イスタンブールで開かれる予定だったが、イランの要望を受け、開催場所がオマーンに変更された。米国のウィットコフ中東担当特使とトランプ氏の娘婿クシュナー氏、イランのアラグチ外相らが出席する予定。
米国はイランに対し、ウラン濃縮の放棄▽ミサイルの保有数や射程の制限▽中東各地の親イラン武装組織への支援停止――を求めているとされる。
中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、仲介国のカタールやトルコなどは、イランが3年間、ウラン濃縮を停止し、その後は濃縮度1・5%を上限とすることを提案した。弾道ミサイルの使用禁止や親イラン武装組織への支援停止も盛り込んだという。だが、イラン側は交渉内容を核問題に限定したい考えで、隔たりは大きい。
一方、ロシア外務省のザハロワ情報局長は4日、イランの高濃縮ウランをロシアに搬送することを提案していると明らかにした。イランは過去にも、2015年に米欧などと締結した核合意に基づいて濃縮ウランをロシアに搬出している。
米国とイランの核交渉は昨年4~5月にも開かれたが、6月にイスラエルがイランに先制攻撃を仕掛け、米軍もイラン国内の核施設などを空爆したことで頓挫した。イラン側には、交渉途中で攻撃を受けたことへの不信感も根強い。
ただ、イランでは昨年末から今年1月にかけ、通貨暴落や物価高騰などに抗議する反政府デモが拡大。治安部隊との衝突で少なくとも数千人規模の死者が出た。
交渉が決裂して経済制裁の解除の見込みがなくなれば、国内の政情不安が高まるのは必至で、体制を揺るがしかねない。
核開発を「平和目的」だと主張するイランとしては、核開発の制限を受け入れつつもミサイル開発などでは譲歩せず、落としどころを探りたいとみられる。
国際原子力機関(IAEA)によると、イランは昨年6月時点で濃縮度60%の高濃縮ウランを約440キロ保有していたとみられている。90%以上に濃縮すれば核兵器10発分に相当する分量で、欧米などはイランの核兵器開発への懸念を強めている。【カイロ金子淳】
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