米、イランに微量のウラン濃縮容認も 医療目的、メンツ立てる狙いか
イランの核開発を巡る米国とイランの協議で、仲介しているオマーンのバドル外相は22日、今年3回目の交渉が26日にスイス・ジュネーブで開催されると明らかにした。
進展がなければトランプ米大統領が軍事攻撃を決断する可能性があり、イラン情勢は重大な局面を迎えている。
次回の交渉では、イラン側が準備した合意案の草案が米側に提示される見通し。米国はイランのウラン濃縮活動の停止を迫っているとみられ、イランがどこまで歩み寄るかが焦点となる。
ロイター通信は22日、イラン高官の話として、米国が平和目的のウラン濃縮の権利を認めて経済制裁を解除するなら、イラン側は新たな譲歩をする用意があると報じた。
保有する高濃縮ウランの半分を国外に移送し、残る半分を希釈するほか、ウラン濃縮活動については、他国と共同事業体を設置して行うとの内容だという。
米ニュースサイト「アクシオス」によると、米側はこれまでの協議で、イラン国内でのウラン濃縮活動は認めないとの立場を伝えている。ただ、核兵器保有の可能性を完全に断つならば、象徴的なウラン濃縮だけは認めることも検討するという。包括的な合意に向け、まずは初期段階の暫定合意について議論する可能性もあるとしている。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は22日、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長が、イランに医療目的で微量のウラン燃料の製造を容認する案を示し、両国が検討していると報じた。
イランは1960年代の親米政権下で米国から提供された施設で、がん治療用のアイソトープを製造している。イランはウラン濃縮の継続、米国はイランの核兵器保有の阻止を主張することができ、双方がメンツを保てる案とみられている。
イラン周辺では米軍の軍備増強が続いており、2003年のイラク戦争以来、最大規模の戦力が中東に集結していると報じられている。
NYTによると、イランとの交渉が決裂した場合、トランプ政権は「2段階」での攻撃を検討している。最初に標的を絞った軍事攻撃を実施し、イランが譲歩しない場合は体制転換を視野に入れた大規模な攻撃に踏み切るという。【カイロ金子淳、ワシントン金寿英】
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