気候変動に費用高騰…大会のあり方問う試金石に ミラノ五輪閉幕

2026/02/23 11:50 

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 第25回冬季オリンピック、ミラノ・コルティナ大会が22日夜(日本時間23日)、閉幕した。持続可能な五輪を掲げ、競技会場はイタリア北部の四つのエリア約2万2000平方キロに分散する異例の広域開催となったが、大きな混乱はなく17日間の日程を終えた。

 閉会式は「ロミオとジュリエット」の舞台として知られ市街地が世界遺産のベローナであり、古代ローマ時代の円形闘技場が会場になった。

 イタリアの伝統的なオペラのキャラクターによる踊りや音楽の演出に続き、92の国や地域の選手らが入場。日本選手団の旗手はフィギュアスケートの坂本花織選手(25)=シスメックス=とスピードスケートの森重航選手(25)=オカモトグループ=が務めた。ウクライナ侵攻を受け、国としての参加が認められず、個人資格の中立選手(AIN)として出場したロシアの選手も行進した。

 4年後に冬季五輪が開かれるフランス・アルプス地域への引き継ぎ式では、ミラノとコルティナダンペッツォの両市長が国際オリンピック委員会(IOC)のコベントリー会長に五輪旗を返還。次回開催地域の首長に引き継がれた。ミラノとコルティナの2カ所でともされてきた聖火は同時に消され、冬のスポーツの祭典は幕を閉じた。

 今後の五輪のあり方を占う試金石の大会にもなった。近年、開催費用の高騰や気候変動の影響が懸念材料となる中、9割超の会場で仮設や既存施設を活用して費用を抑えた。各地で盛り上がりを見せたが、五輪らしい一体感や祝祭感が薄れたとの指摘もあった。

 今大会は8競技116種目を実施。92の国や地域から約2900人の選手が参加した。日本選手団はスノーボードとフィギュアスケートで計5個の金メダルを獲得し、過去最多だった1998年長野大会に並んだ。銀や銅も含めたメダル総数は計24個で、2022年北京大会の18個を上回り冬季大会の最多を更新した。

 一方、SNSでは選手への中傷が相次ぎ、大会期間中に日本オリンピック委員会(JOC)がSNSのプラットフォーム事業者に削除申請した件数は計1919件に上った。

 第14回冬季パラリンピック、ミラノ・コルティナ大会は3月6日に開幕する。【ベローナ山田豊、玉井滉大】

毎日新聞

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