トランプ氏、イラン攻撃「段階的な縮小検討」 長期化回避を強調

2026/03/21 14:57 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 トランプ米大統領は20日、対イラン軍事作戦について、五つの目標を掲げたうえで「達成に近づいており、段階的な縮小を検討している」と表明した。自身のソーシャルメディアに投稿した。一方で、米メディアは、米政権が中東に米兵約4500人を追加で派遣しているとも報じている。原油輸送の要衝ホルムズ海峡が事実上封鎖されて世界経済が混乱するなか、攻撃拡大の準備で圧力をかけつつ、戦闘の長期化を避ける姿勢を強調する狙いがある。

 米イスラエルとイランとの交戦は21日で開始から3週間を迎える。米軍はホルムズ海峡付近でミサイル施設などを激しく攻撃しているが、事実上の封鎖は続き、原油価格の高騰などで米経済にも大きな影響が出ている。11月に中間選挙を控えるトランプ氏は難しい状況に置かれている。

 トランプ氏は投稿で、軍事作戦の目標として▽ミサイル能力の無力化▽防衛産業基盤の破壊▽海軍と空軍の排除▽核能力の保有阻止▽イスラエルやサウジアラビアなど中東の同盟国らの防衛――の5項目を明示した。作戦開始当初に意欲をにじませた体制転換には触れなかった。軍事作戦の早期終結に向けた環境を整えている可能性がある。

 ただ、投稿に先立って記者団の取材に応じた際には当面「停戦を望まない」とも発言。「イランの軍事力の破壊を進めている」と強調した。ホルムズ海峡での警備や監視などの活動は、海峡を利用する国が担うべきだと訴え、「米国も他国に要請されれば支援する」と述べている。

 米政権はホルムズ海峡の安全確保に向けてイラン沿岸部への軍の展開やイランの原油輸出の主要拠点であるカーグ島への地上部隊の派遣などを検討しているとも報じられている。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルなどは20日、米軍が強襲揚陸艦「ボクサー」など軍艦3隻と第11海兵遠征部隊の約2200人を含む計約4500人を今月中旬に米西部カリフォルニア州から派遣したと報じた。4月中旬ごろに現場海域に到着するとみられる。同部隊は敵対勢力の沿岸から上陸して領土を制圧する作戦の実行などを担うという。

 米ニュースサイト「アクシオス」によると、トランプ氏は当初、3月末までに軍事作戦を終えることを望んでいた。地上部隊を投入すれば作戦が長期化し、米兵に多大な死傷者が出る恐れもある。米政権は慎重に検討を重ねているとみられる。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

国際

国際一覧>