イラン、「紅海封鎖」も選択肢 米のカーグ島占領検討に対抗

2026/03/22 14:03 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 イラン軍事筋は21日、イランのタスニム通信に対して、原油輸出の約9割を担うカーグ島が占領された場合、紅海とアデン湾を結ぶバベルマンデブ海峡や紅海の不安定化も「選択肢の一つだ」と警告した。米国はホルムズ海峡の封鎖解除を迫るためカーグ島の占領を検討しているとされ、イランは「紅海の封鎖」で対抗する可能性がある。

 世界の原油の約2割が通過するホルムズ海峡の事実上の封鎖を受け、サウジアラビアでは原油輸送を紅海経由に切り替える動きが出ている。ただ、紅海周辺はイエメンの親イラン武装組織フーシ派の活動拠点だ。フーシ派が参戦し、紅海での航行が困難になれば、紅海と地中海を結ぶスエズ運河も機能不全に陥り、海運がさらに混乱する可能性がある。

 米中央軍のクーパー司令官は21日、X(ツイッター)で、ホルムズ海峡におけるイランの脅威に「焦点を当てている」と強調。これまでにイラン沿岸の対艦巡航ミサイル発射拠点やレーダー施設を破壊したとし、「航行の自由を脅かすイランの能力は低下している」と主張した。

 米軍とイスラエル軍は21日もイランを攻撃。イランメディアは、イラン中部ナタンツのウラン濃縮施設が攻撃を受けたと報じた。被害の詳細は不明。イスラエルメディアによると、ナタンツの攻撃は米軍が実行し、地下貫通弾「バンカーバスター」が使われたとの情報もある。

 イスラエル軍は、イランの支援を受けるイスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点、レバノンでの地上侵攻も拡大させている。中東メディアによると、交戦が始まった3月2日以降のレバノンでの死者は1024人になった。

 イランもイスラエルなどへの報復攻撃を実施。イスラエルの核施設がある南部ディモナには弾道ミサイルが着弾し、40人以上が病院に搬送された。国際原子力機関(IAEA)によると、核施設に被害は確認されていない。サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)もイランから飛来した無人航空機を迎撃したと明らかにした。【エルサレム松岡】

毎日新聞

国際

国際一覧>