トランプ氏、事態打開へ「強硬措置」に言及 イランは報復予告も
トランプ米大統領は21日、原油輸送の要衝ホルムズ海峡を事実上封鎖しているイランに対し、48時間以内に封鎖を完全に解除しなければ、イラン国内の発電所を攻撃すると警告した。報道によると、イラン側は攻撃を受けた場合、海水の淡水化施設など中東全域の重要なインフラ施設を報復攻撃すると主張している。
トランプ氏が言及した攻撃の「期限」は、米東部時間23日午後7時45分(日本時間24日午前8時45分)ごろとみられる。トランプ氏は海峡封鎖に伴うエネルギー価格の高騰に焦りを募らせており、事態打開を図るために強硬措置に言及した格好だ。米国が攻撃に踏み切れば、双方の応酬が激化する可能性があり、情勢は緊迫している。
トランプ氏は自身のソーシャルメディアに、イランが48時間以内に海峡の封鎖を解除しなければ、「あらゆる発電所を攻撃して壊滅させる。最大の発電所から始める」と投稿した。
一方、AFP通信によると、イラン軍は報復攻撃の対象として、海水の淡水化施設のほか、エネルギーやITなどの関連施設も挙げているという。
紛争のさらなる激化が懸念される中、米ニュースサイト「アクシオス」は21日、米政権がイランとの和平交渉に向けて初期的な協議を始めたと報じた。米当局者は戦闘が「2~3週間」続くとみており、その間に外交に向けた準備を始める意向だという。
協議には、2月28日に軍事作戦が始まるまでイラン側と核開発を巡る交渉を行っていたウィットコフ中東担当特使らが関わっている。米側はイラン側で意思決定が可能な人物や連絡方法などを特定しようと動いている。
アクシオスによると、米側は、弾道ミサイル開発の5年間停止やウラン濃縮活動の完全停止など6項目を求める方針という。米国とイランはエジプトやカタールなどを通してやり取りしているが、イラン側は交渉に関心は示しているものの、再度攻撃されないことの保証や賠償などの厳しい条件を提示している。
トランプ政権はこれまでイランと交渉中に今回も含めて2回攻撃した経緯がある。イラン側の不信感は強いとみられる。
対イランの軍事作戦を巡っては、トランプ氏は20日、軍事作戦の段階的な縮小を検討すると表明。一方で、数千人の海兵隊員を追加派遣するとも報じられており、先行きは依然として見通せない。【ワシントン松井聡】
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