金大中氏の書簡、日本人特任教授が出身地の記念館に寄贈 韓国

2026/04/02 17:33 

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 韓国の金大中(キム・デジュン)元大統領が民主化運動をしていた時代に、支援を求めて米上院議員だったエドワード・ケネディ氏に送った書簡などが2日、韓国南西部・木浦(モッポ)市の金大中ノーベル平和賞記念館に寄贈された。贈ったのは、国際大(新潟県)の信田(しのだ)智人特任教授(65)。インターンとして勤務していたケネディ氏の事務所から書簡などを譲り受け、保管していた。

 木浦は金氏が10代のころに過ごした街。信田氏が2日、記念館を訪れ、金廷炫(キム・ジョンヒョン)館長に「多くの方々に見てほしい」と書簡などを手渡した。金館長は「民主化への熱意が伝わる貴重な史料だ」と話した。6月に予定する特別展で一般公開するという。

 金大中氏は軍事独裁政権に抵抗して民主化運動をけん引。国際社会に支援を求め、ケネディ氏と親交があった。信田氏は事務所あてに届く書簡への対応などを担当していた。

 寄贈した書簡は1984年8月6日付。金氏は「韓国の民主主義と人権に関する私の考えを書いた」と記し、論文や米紙の記事を同封していた。論文で金氏は「日米は韓国の人々の民主主義への熱望を支持すべきだ」などと訴えた。

 金氏は全斗煥(チョン・ドゥファン)政権下の81年、内乱陰謀罪などで死刑判決が確定。米国など国際社会が全政権を強く批判し、金氏は釈放された。この際、ケネディ氏も金氏の釈放を訴えるなど尽力した。金氏が米国に亡命した後も支援を続けた。

 韓国は87年に民主化し、金氏は97年の大統領選で当選した。史上初の南北首脳会談を実現したことなどが評価され、2000年にノーベル平和賞を授与された。【木浦・福岡静哉】

毎日新聞

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