月裏側到達は7日、トイレ不具合も復旧 「クルーは非常に元気」

2026/04/02 17:18 

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 米航空宇宙局(NASA)は米東部時間1日午後6時35分(日本時間2日午前7時35分)、国際月探査「アルテミス計画」の一環で、宇宙飛行士4人を乗せた宇宙船を打ち上げ、予定していた軌道への投入に成功した。今回は月に着陸はせず周回するだけだが、有人の月探査は1972年12月のアポロ17号以来、約53年ぶりとなる。

 新型宇宙船「オリオン」を搭載した全長98メートルのロケット「SLS」を米フロリダ州のケネディ宇宙センターから発射した。オリオンは約3時間半後に切り離され、地球周回軌道を自力飛行している。

 日本時間3日に月へと軌道変更し、7日に月の裏側に到達する。地球からの距離は約40万キロとなり、人類が到達した最も遠い地点の記録をわずかに更新する見通し。11日午前に太平洋に着水して帰還する。

 打ち上げから51分後には、部分的に通信が途絶え、宇宙飛行士の声が地上の管制室に届かなくなるトラブルがあった。トイレのシステムの故障が表示される不具合も発生したが、いずれも復旧した。

 NASAのジャレッド・アイザックマン長官は打ち上げ後の記者会見で「クルー4人は安全で非常に元気だ」と報告。「NASAは再び宇宙飛行士を月に送る事業に戻ってきた」と述べた。

 NASAは2022年、アルテミス計画の第1段階として無人での月周回飛行に成功しており、今回は第2段階の位置付け。成功すれば、27年にオリオンと月着陸船とのドッキングなどを検証し、28年に月の南極域への着陸を目指す。以降も継続して月面着陸を繰り返し、人が居住できる月面基地を建設する。

 オリオンには米国とカナダの宇宙飛行士4人が搭乗。アポロ計画の宇宙飛行士は全員が白人の米国人だったが、今回はカナダ人に加え、米国人の女性や黒人男性も参加している。【信田真由美】

毎日新聞

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