中国、パンダ2頭米国に貸与へ トランプ氏訪中で関係改善狙い

2026/04/24 17:27 

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 中国野生動物保護協会は24日、中国のジャイアントパンダのペア2頭を新たに米国へ貸与すると発表した。5月中旬に予定されるトランプ米大統領の訪中に合わせた「パンダ外交」の一環で、米国との関係改善を象徴したい考えとみられる。

 発表によると、2頭は内陸部・四川省の「成都ジャイアントパンダ繁育研究基地」にいる雄の「平平(ピンピン)」と雌の「福双(フーシュアン)」。米南部ジョージア州のアトランタ動物園との協定に基づき「10年のパンダ保護協力を開始する」という。中国は1999年にもこの動物園にペアを送っており、7頭のパンダが生まれている。中国側の発表に合わせ、アトランタ動物園の園長は「平平、福双と会うのが待ちきれない」とのコメントを発表した。

 米国では一時、中国からの新たな貸与がないままパンダの返還が相次ぎ、動物園からパンダがいなくなる可能性が指摘されていた。だが、2023年に訪米した中国の習近平国家主席が「パンダ外交」の継続方針を明らかにし、翌24年には複数のパンダが米国の動物園に送られた。

 中国は最近、外国首脳の訪中に合わせ、パンダの貸与を次々と表明している。中国野生動物保護協会は25年12月、フランスのマクロン大統領訪中に合わせ、27年に新たにつがいを送る計画を発表。26年1月には、ドイツの動物園にパンダ2頭を貸与し共同研究を進めていく計画を明らかにし、翌月のメルツ独首相訪中に花を添えた。

 一方、日本では上野動物園の双子のジャイアントパンダが1月、中国へ返還され、72年の日中国交正常化以降、日本から初めてパンダが姿を消した。高市早苗首相の台湾有事を巡る25年11月の国会答弁以降、日中関係は冷え込んでおり、当面の間、日本への貸与は実現しないとの見方が強まっている。【北京・畠山哲郎】

毎日新聞

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