米長官「核合意は成立しない可能性も」 外交的解決を急がず

2026/09/07 09:48 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ライト米エネルギー長官は6日、米ABCテレビの番組で、イランの核開発問題を巡る合意は「成立しない可能性がある」との見方を示した。「単にイランの核開発能力を破壊するだけで、合意は次のイラン政権まで待つことになるかもしれない」とも語り、外交的解決を急がない姿勢をにじませた。

 米イランは原油輸送の要衝・ホルムズ海峡での主導権を巡って攻撃の応酬となるなど、緊張が高まっている。イラン側も強硬姿勢を崩しておらず、事態打開の兆しは見えていない。

 ライト氏は6日に米CBSテレビにも出演し、「我々は常にイランとの合意にオープンだ」と表明。「米軍の最大の役割はイランの原油などの輸出を阻止することだ」と述べ、イランの「現政権もしくは新政権」から政策転換を引き出す狙いがあると語った。

 トランプ米大統領は8月中旬、記者団に「(イランは)合意を望んでいるが、私が必要だと思う合意には応じないだろう」と指摘。今月1日にも自身のソーシャルメディアで「何の価値もない合意への署名には興味がない」と投稿し、イランの港湾封鎖などによる圧力を継続する考えを強調した。

 イラン側も対抗姿勢を強めている。イランメディアによると、イランのガリバフ国会議長は6日、米国の攻撃の規模に合わせた報復はやめ、今後は「より迅速で激しい攻撃を行う」と警告。「米国はゲームのルールが変わったことを理解しないといけない」とけん制した。

 米国が経済制裁を強める中、イラン経済財務省は6日、制裁に対応するための対策本部を設置した。戦争によって生じた混乱に対処するという。ただ、マダニザデ経済財務相は、米国の経済制裁によってイランの方針を変えることはできないと主張した。

 一方、レバノンでの戦闘も散発的に続いている。イスラエル軍は6日、イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが無人航空機による攻撃を行ったとして、レバノン南部に報復攻撃を実施。レバノン保健省によると、4人が死亡、20人が負傷した。【ワシントン金寿英、エルサレム松岡大地】

毎日新聞

国際

国際一覧>