石破首相、東南アジア訪問スタート 安保協力強化など協議

2025/01/09 18:27 

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 石破茂首相は9日、東南アジア2カ国訪問のため政府専用機で羽田空港を出発し、最初の訪問国マレーシアに到着した。10日にアンワル首相と、11日にはインドネシアでプラボウォ大統領と会談。覇権的な動きを強める中国を念頭に、自由や民主主義といった価値観を共有する両国と安全保障協力の強化などを話し合う。帰国は12日の予定。

 石破首相は出発前、首相官邸で記者団に「不確実性を増す国際社会の中にあって、東南アジアとの関係は今まで以上に大事にしていきたい。ASEAN(東南アジア諸国連合)との関係を更に強化、前進していきたい」と語った。南シナ海の領有権などを巡り中国と緊張関係にある両国と、海上保安機関の協力や防衛当局間交流の推進に加え、経済協力の強化でも合意したい考えだ。

 石破首相にとって国際会議出席以外での外国訪問は初めて。マレーシアは今年のASEAN議長国、インドネシアはASEAN最大の人口と経済力を持つ大国で、ともに穏健なイスラム国家だ。首相は国際社会で存在感を高める「グローバルサウス」(新興・途上国)の一角でもある両国を今年初の外国訪問先に選び、首脳間の信頼関係構築も目指す。【クアラルンプール金寿英、園部仁史】

毎日新聞

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