維新・前原氏と国民・玉木氏 政府に消費減税やコメ値下げ求める

2025/04/11 20:41 

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 トランプ米政権の大規模な関税措置や物価高への対応を巡り、日本維新の会の前原誠司共同代表は11日、首相官邸で林芳正官房長官と面会し、軽減税率(8%)が適用されている食料品の消費税率を2年間ゼロに引き下げることなどを盛り込んだ提言書を手渡した。

 前原氏は記者団に「(林氏は)『参考にさせていただきたい』ということだったので、しっかりと受け止めてもらったと考えている。政策実現のために与党・政府にはのみ込んでもらいたい」と述べた。

 維新の提言書は「苦しい状況にある国民生活と事業者の実状に寄り添い、特に現役世代の手取りを直接的に上げる」と明記。現役世代の社会保険料を1人当たり年6万円減免▽備蓄米の放出や米国からの輸入拡大によるコメ価格の値下げ▽ガソリン税の暫定税率廃止▽中小企業の事業主負担分の社会保険料引き下げ――も求めた。

 一方、国民民主党の玉木雄一郎代表も10日に官邸を訪問し、林氏に消費税を一律で5%に減税すべきだとの考えを伝えた。「年収103万円の壁」の178万円への引き上げや、ガソリン税の暫定税率廃止、電気代・コメ価格の値下げも求めた。

 国民民主は2024年衆院選の公約に、物価上昇率プラス2%の名目賃金上昇率を達成するまで、消費税の5%への一律引き下げとインボイス(適格請求書)制度の廃止を掲げていた。玉木氏は記者団に「トランプショックで中小企業の賃上げの動きが弱くなる懸念がある。時限的な景気対策として消費税の減税を申し入れた」と語った。【園部仁史、遠藤修平】

毎日新聞

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