なぜ自民は票を伸ばしたのか 衆院福岡から読み解く二つの傾向

2026/02/09 20:55 

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 8日投開票された衆院選は、福岡県内の全11小選挙区で10議席を獲得した自民候補のうち、9人が2024年前回選から得票率を10ポイント以上も増やし、他候補を圧倒した。なぜ自民候補はこれほど得票したのか。分析すると、ある二つの傾向が見えてきた。

 自民が小選挙区で勝利した10選挙区のうち、7選挙区の候補が10万票超の得票をした。「政治とカネ」の問題で前回選は逆風を受けたが、今回は高市早苗首相の人気を追い風にして、浮動票が多いとされる2区では自民前職が前回選から約4万9700票も上乗せし、13万6442票を獲得した。

 共同通信社が実施した出口調査によると、自民候補の若年層への浸透がうかがえる。中道改革連合の候補は高齢者層の支持に偏りがみられたが、自民は若い世代を含めた幅広い世代から票を獲得。自民新人が無所属前職に敗れた9区でも、30代以下は自民新人が上回っていた。

 さらに自民候補は野党を含む幅広い政党支持層から票を奪っていた。2区の自民前職は自民支持層の9割を固めただけでなく、維新支持層の6割、国民民主支持層の5割からの票を集めた。中道前職が敗れた10区でも、自民新人が維新や国民民主支持層から一定の票を得ていた。

 自民党内でも「リベラル寄り」とみられている石破茂前首相から、25年夏の参院選で参政党が躍進後、高市早苗首相に代わった。こうした影響で、どの選挙区でも参政や日本保守といった保守色の強い政党支持者の一部から自民候補に票が流れていた。

 服部誠太郎知事は9日、衆院選の結果を受けて「高市首相のリーダーシップの下で、閉塞(へいそく)感を打ち破り、誰もが安心して暮らせる豊かな日本を築いてほしいという国民の大きな期待が表れた」と指摘。その上で「数の力に頼むことなく、丁寧な議論を積み重ね、希望あふれる未来に向けて果敢に挑戦していただきたい」とコメントした。【宗岡敬介】

毎日新聞

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