首相のカタログギフト、背景に贈答文化? 識者「法の抜け道」指摘 

2026/02/25 19:16 

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 高市早苗首相が先の衆院選後に自民党の全衆院議員にカタログギフトを贈ったことに関し、与野党から批判や懸念の声が上がった。政府・与党は法的な問題はないとして乗り切る構えだが、識者にはどう見えたのか。政治資金に詳しい岩井奉信・日本大名誉教授に聞いた。

 高市早苗首相は自らが代表を務める自民党支部から党所属全議員に寄付する形で、約3万円分のカタログギフトを贈ったと説明した。石破茂前首相は10万円分の商品券を新人議員15人に配り、政治資金規正法違反の可能性があると批判された。両者の大きな違いは、政党支部を使った処理にしたかどうかだ。

 規正法は政治家個人への寄付を禁じるが、政党(支部を含む)からの支出は例外として認めている。今回の処理に違法性は見当たらないが、高市氏個人の名義で配られており、法律の抜け道を利用した手法だと言える。

 カタログギフトが商品券のように有価証券に当たるかどうかはグレーだ。だが、国民から見れば金銭的価値があるものを配った点で変わらないだろう。

 政治資金について、規正法は「民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財」と位置づけている。政治家の「当選祝い」に政治資金を使うのは妥当なのか、という問題は指摘されても仕方がない。自民党の支部が実際には高市氏の「財布」として使われており、政党支部のあり方が問われる問題でもある。

 高市氏も石破氏も党内基盤が弱く、議員に金品を配るタイプではないと思っていた。石破氏は商品券配布を巡り「ケチだと散々言われてきたので気にする部分があった」と説明したことがある。首相の贈り物の問題が繰り返されるのは、自民党内の贈答文化が根強いことが背景にある。

毎日新聞

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