再審見直し法案、国会提出か断念か 7日の自民審査が「正念場」
確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直し法案を審査する自民党の部会が7日に開かれる。3月に始まった審査では法務省が作成した原案に反対意見が相次ぎ、法務省が2度にわたり修正を余儀なくされた。法務省は7日の部会で「再修正案」を提示する見込みで、了承されなければ今国会への法案提出断念が現実味を帯びる「正念場」となりそうだ。
再審制度を見直す刑事訴訟法改正案は、首相が質疑に出席する「重要広範議案」の一つ。政府は当初4月10日までの閣議決定を目指したが、日程が大幅に遅れる事態となっている。
自民の法務部会と司法制度調査会は、7日の合同会議を議論の最後の場としたい考えだ。
最大の焦点となっているのが、再審開始決定に対する検察官の不服申し立て(抗告)を禁止するのか否かだ。
法務省の原案は、刑事法の専門家らによる法制審議会(法相の諮問機関)の答申に基づくもので、検察官抗告を認める内容だった。
これに対して、自民の合同会議では「検察官抗告が再審を長期化させ、冤罪(えんざい)救済を遅らせている」などの批判が噴出した。
法務省は再修正案で、法案の付則に「検察官抗告をしてはならない」と原則を明記することを検討している。
ただし、十分な理由がある場合は検察の抗告を認める余地も残すとみられ、「全面禁止」を求める議員側の理解を得られるかは見通せない。
反対派の議員の中には、検察官抗告の原則禁止案が法案の付則ではなく、本則に記載されれば実効性が高まるとして、法務省にさらなる対応を求める意見も出ている。
再審制度の見直しを求める超党派国会議員連盟事務局長の井出庸生・自民党国対副委員長は「法律の付則ではなく、本則に明文化するのであれば、国会で野党の賛同も得られるだろう」とX(ツイッター)に投稿し、議論の「妥結点」となる可能性を示唆している。
1948年に刑訴法が制定されて以降、再審法制は一度も変わっていない。
近年相次いだ再審無罪事件では、再審請求審に証拠開示の規定がないなど、検察官抗告以外の問題も顕在化した。
自民議員の中には再修正案に基づく法案を提出して、制度の改善を優先すべきだとの意見もある。【巽賢司、岩本桜】
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