「歴史に禍根」北陸新幹線巡る京都仏教会の請願、市議会で採択へ
北陸新幹線の敦賀(福井県)―新大阪間の延伸を巡り、京都仏教会が京都市による独自調査などを求めて市議会に提出した請願は14日、市議会総務消防委員会で採択された。21日の本会議でも採択される見通し。
◇独自検証・調査求める
京都仏教会は市内の地下水の水量・水質などをはじめとする環境ヘの影響や財政リスクの判断材料が不十分な状況で小浜・京都ルート事業を推進することは「千年の都の歴史と未来に大きな禍根を残すものと言わざるを得ない」と懸念。請願では▽実施主体が地下水への影響を示した後、市が主体となり独自検証・調査すること▽その結果を議会・市民に公表して説明責任を果たすこと▽以上が果たされるまで市として事業推進を認めず、国や事業者に意思を申し入れること――などを求めている。
紹介議員は市議会全会派である自民、維新・京都・国民(維京国)、共産、公明と無所属から1人ずつの計5人。公明所属の委員長を含め13人で構成する委員会では、自民の加藤昌洋氏が「次回の委員会でも確認したいことがある」として採決の留保を主張し、公明も同調したが、他の会派がこの日の採決を求めた。採決では自民の委員4人が退席する中、委員長を除く8人により「本会議で採択すべきだ」との結論が出された。
採択を議決する本会議は21日。維京国、共産、公明を合わせると41人で、19人の自民(議長含む)が反対しても賛成多数となる。
◇自民「請願内容に反対ではない」
自民市議団は委員会後に記者会見し、採決での退席について「十分な審議や市からの話が聞けないままでの採択は、請願者(京都仏教会)の思いをくんだとはいえない」などと説明した。
自民会派は、請願が求める市の独自調査・検証について、市が想定する具体的な内容や方法について委員会で質問。市からの回答に具体性がなく、「もう少し明らかにしてほしい」と次回委員会での再回答を求めた。その後、請願の取り扱い協議で留保を表明したが、少数のためその場で採決することになり退席した。
市議団代表幹事の寺田一博氏は会見で「どういう調査がなされるのか、仏教会とも議論して請願を効力あるものにしたいと思っていた。請願の内容に反対するものではない」と話した。本会議での会派の対応については、市の再回答や京都仏教会の意向などをふまえて決めるとした。【日高沙妃】
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