「今の私にできる責任の取り方」 福岡県議辞職の蔵内氏コメント

2026/08/25 16:40 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 金銭授受疑惑などに揺れる福岡県議会の蔵内勇夫議長(72)が25日付で議員辞職した。蔵内氏は辞職に際してコメントを発表し、「県政・県議会に対する信頼を損なう事態となっていることについて議長として重く責任を受け止めている」などと説明。一方、金銭授受疑惑については「これまで申し上げてきた通り、そのような事実はなく、今も何ら変わるものではない」と重ねて否定した。【諸隈美紗稀】

 コメント全文は次の通り。

 このたび、私は福岡県議会議長の職を辞するとともに、福岡県議会議員としての職についても辞することを決意いたしました。

 長年にわたり県議会議員として歩んできた私にとって、この決断は決して容易なものではありませんでした。

 今般の県議会を巡る一連の問題により、県民の皆様に大きなご心配をおかけし、県政・県議会に対する信頼を損なう事態となっていることについて、議長として重く責任を受け止めております。

 私はこれまで、こうした状況にあるからこそ、議長として果たすべき責任を途中で投げ出すのではなく、まずは県議会を正常な状態に戻し、今後の改革に道筋をつけることが自らの務めであると考えてまいりました。

 その考えのもと、空席となっていた副議長を選任し、県議会として第三者委員会を設置することを議決することができました。

 また、私が会長を務める全国都道府県議会議長会についても、その推薦母体である九州各県議会議長会に会長辞任の意向をお伝えし、ご了解をいただきました。

 さらに、議会改革プロジェクトチームにおいても改革に向けた議論が進められており、県議会における政治倫理条例についても、9月定例会での制定を目指して取り組んでいくこととしております。

 こうしたことから、私が議長として取り組まなければならないと考えていた課題について、一つひとつ、今後に向けた方向性を示すことができたと考えております。

 その上で、若手議員から寄せられた意見にも耳を傾けながら、これからの福岡県政、そして県議会のことを改めて考えました。

 私自身の進退を巡って、これ以上県議会の混乱が続くことは、私の本意ではありません。新しい体制のもとで、県議会が一日も早く本来の役割を取り戻し、県民の皆様のための議論に全力を注いでもらいたい。そのためには、議長職だけでなく、県議会議員としても身を引くことが、今の私にできる責任の取り方であるとの結論に至りました。

 私自身に関して指摘されている金銭授受については、これまで申し上げてきたとおり、そのような事実はなく、この点については、今も何ら変わるものではありません。

 また、議員を辞職することによって、事実関係の解明から離れるつもりもありません。今後行われる第三者による調査には、議員辞職後も誠実に協力してまいります。私の辞職をもって、一連の問題の幕引きとする考えもありません。

 第三者による客観的かつ公正な調査によって事実関係が明らかにされ、その結果を踏まえ、福岡県議会が必要な改革を着実に進めていくことを願っております。

 私の辞職にあたり、これまで支えていただいた皆様に、改めて感謝を申し上げたいと思います。

 長い政治生活を振り返りますと、今日まで決して私一人の力で歩んできたものではありません。

 地元筑後の皆様をはじめ、県内各地で出会った多くの皆様、長年にわたり私を支え、励まし、ときには厳しい言葉をかけてくださった皆様のお力があって、今日まで務めることができました。

 皆様からいただいたご厚情への感謝は、言葉だけでは言い尽くすことができません。これまで本当にありがとうございました。

 福岡県とふるさと筑後のさらなる発展、そして福岡県議会が県民の皆様からの信頼を取り戻し、新たな一歩を踏み出すことを心から願っております。

 令和8年8月25日

 福岡県議会 議長 蔵内勇夫

毎日新聞

政治

政治一覧>

写真ニュース