２７日夜に東京都文京区のマンションであった火災で、燃えた室内から男女２人が見つかったが、いずれも死亡が確認された。この部屋は、自民党の参院議員で元少子化担当相の猪口邦子氏（７２）の自宅。一緒に暮らしていた、夫で国際政治学者として知られる東大名誉教授の孝さん（８０）と長女（３３）と連絡が取れておらず、警視庁は身元や出火原因を調べている。

　警視庁と東京消防庁によると、火災は２７日午後７時ごろ、文京区の６階建てマンションの６階の一室から出火した。約１５０平方メートルが焼け、約９時間後に火は消し止められた。

　猪口氏は４人暮らし。当時、猪口氏と次女は外出していたという。近くに住む５０代の女性は「女性が助けを求めていたと聞いたが、火の勢いが激しく、気が付いたときには屋上まで火が回っていた」と話した。

　孝さんは新潟県立大学長や日本国際政治学会理事長も務めた。【菅健吾、朝比奈由佳】