ナチス台頭のベルリン 日本人研究者が現地観察した日記見つかる
ナチス台頭下のドイツ・ベルリンに滞在した九州帝国大(現九州大)の研究者が記した日記などが見つかった。小島均・名誉教授(1895~1996年)が残したもので、現地の学校教育のことなどが書かれている。
郷土史を研究する市民団体「もっと自分の町を知ろう」(福岡市)の西本光春理事長(67)が5年ほど前、古書店で小島氏が残した各国の旅行パンフレットが目に留まったのをきっかけに収集した。
九州大の大学文書館によると、小島氏は1918年に東京帝国大(現東京大)を卒業後、23年に九州帝国大学助教授(農学部勤務)となった。32年に植物の細胞生理学研究のため、文部省在外研究員として2年間のドイツに在留。イタリア、アメリカにも滞在し、35年に帰国した。
資料は32年からの海外滞在時の旅行パンフレットなどで収集の過程で日記も見つかった。一部は1933年8月23日と色付きの鉛筆で日付が記載されていた。同年1月末にはアドルフ・ヒトラー政権が誕生。教育現場でその影響が広がっていることを記していた。
映画館ではナチスやヒトラーに関する宣伝物の映画が優先的に上演され、ナチスの宣伝になる作品は「小学校の授業を休んで先生が生徒をつれて見せに行く」とした。
学校ではナチスの青少年組織「ヒトラー・ユーゲント」に入会するよう仕向けていると報告。ユダヤ系の教諭の排除が進んでいるとし「近ごろ生徒の父母等の人種関係を調べ上げた様です」とも記していた。
西本さんは「当時のヨーロッパ行きは今なら月に行くくらいの感覚なのだろうか。滞在先の資料をたくさん集め、現地の様子を詳しく観察していた。こうした人物が福岡にいたことも知ってもらえたら」と話している。【植田憲尚】
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