自由席乗車率140%の新幹線も 最大9連休の年末年始始まる

2024/12/28 19:35 

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 9連休も可能なカレンダーとなった年末年始を迎え、28日の交通機関は多くの利用客で混雑した。久しぶりに会う家族の元へ帰省する人、念願の海外旅行に出かける人――。駅や空港では思い思いの場所へ向かう人の姿が見られた。

 帰省ラッシュが始まったJR東京駅では、京都に向かうという埼玉県の会社員の男性(41)が「祖父の100歳を祝うために帰省し、その後は旅行でバンコクに行く」と笑顔を見せた。

 東海道新幹線は早朝に山陽新幹線沿線で起きた火災の影響で一部に遅れが出たが、大きな混乱は見られなかった。東京都の会社員、原知範さん(44)は「友達と名古屋で開催される音楽コンサートに行く。遅れが出ていたが、無事に行けそう」と安堵(あんど)していた。

 「のぞみ」では28日午前の東京駅発の下りの指定席がほぼ満席になり、午後も空席はわずかに。東北新幹線は東京から盛岡へ向かう「やまびこ」で自由席の乗車率が140%となる列車もあった。

 空の玄関口、羽田空港(東京都大田区)の国際線ターミナルも混雑した。長めの休みを海外で過ごす人も多いとみられ、全日空(ANA)によると、年末年始の国際線の予約数は前年度より2割近く増えており、ハワイ路線では予約数が過去最多を記録したという(今月27日時点)。

 宇都宮市から来た斉藤七海さん(11)は、米国アリゾナ州にある伯父の家に初めて向かうため家族と搭乗手続きを待っていた。「親戚に会うのと、本場のハンバーガーを食べるのが楽しみ」と話し、弟の一也さん(8)も「水族館でエビが見たい」と笑顔だった。

 社会人になって初めて年末年始を迎えるという埼玉県川口市の福田花音さん(23)と友人の横浜市栄区、山中結さん(24)は「憧れていた」というパリへ。「凱旋(がいせん)門のカウントダウンイベントに行きたい」「ルーブル美術館へ行く」と口々に話していた。【鳥井真平、御園生枝里、巽賢司】

毎日新聞

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