「これからは元日が命日」 妻子ら10人失った男性 能登地震1年
能登半島地震で家族と親戚計10人を亡くした金沢市の寺本直之さん(53)が1日、石川県輪島市で開かれた県主催の追悼式に出席し、亡くなった家族らを悼んだ。「これまでは普通の正月、元日だったが、これからは命日と考えて、生きている限り見守っていきたい」と尽きぬ思いを語った。
妻弘美さん(当時53歳)と当時15~24歳の3男1女の一家5人が一足先に同県穴水町由比ケ丘の実家に帰省。地震当日は5人に加え、弘美さんの両親ら親戚5人もおり、計10人が家ごと土砂崩れに巻き込まれて亡くなった。
寺本さんは2024年4月下旬まで、妻子が亡くなったことに伴う手続きや周囲へのあいさつ回りなどに追われた。「もちろんさみしいけど、心折れる時間なんかないほど過酷だった」と振り返る。
家族と暮らしていた金沢市の自宅は売却し、今は同市内の実家に暮らす。「1人になったんでどうしようもない。さみしいし、思い入れが強いから」と理由を話した。
住まいでは家族の写真を部屋の出窓に並べて、出勤前や帰宅した時にひと言ふた言声をかけるのが日課だ。声が聞きたくなれば、家族旅行で行った東京ディズニーランド(千葉県)で撮った動画を見返す。24年12月中旬にようやく亡くなった家族の納骨を終えた。
1日は追悼式に先立ち、穴水町の妻の実家跡を訪れた。家はがれきや土砂に押しつぶされた妻の乗用車がそのまま残り、公費解体を待つ。
追悼式で黙とうをささげ、最愛の家族に「生きていく限り、みんなのことを伝えていきたい。天国で見守っててね、みんなのために頑張っていきたい」と心の中で語りかけたという。
【国本ようこ】
-
世界最高齢者の糸岡富子さん死去 116歳 兵庫・芦屋
存命中の世界最高齢者としてギネス記録に認定されていた兵庫県芦屋市の糸岡富子(いとおか・とみこ)さんが2024年12月29日、老衰のため116歳で死去した。4日…社 会 55分前 毎日新聞
-
<eye>呼吸を続ける神戸の街 阪神大震災から30年
最大震度7を記録した阪神大震災から間もなく30年。神戸市を中心に地震直後に撮影された場所を訪れると、復興した姿に震災の爪痕を見ることはほとんどなくなった。19…社 会 1時間前 毎日新聞
-
山形・天童で日本一早いサクランボの初出荷 全国の初競りへ
山形県天童市で4日、「超促成栽培」と呼ばれる方法で収穫時期を早めたサクランボが日本一早く今年初出荷された。 大型の鉢に植えた240本の「佐藤錦」「紅秀峰」「…社 会 1時間前 毎日新聞
-
新春恒例フグの初競り 最高値は1キロ1万8000円 山口・下関
トラフグの取扱量日本一を誇る山口県下関市彦島西山町の南風泊(はえどまり)市場で4日未明、新春恒例のフグの初競りがあった。最高値は1キロ1万8000円で、202…社 会 2時間前 毎日新聞
-
姫と童女12人、優雅な札取り 京都・八坂神社で「かるた始め式」
京都市東山区の八坂神社で3日、新年恒例の「かるた始め式」があった。色鮮やかな平安装束を身にまとった女児と女性が、優雅な手つきで百人一首の札を取り合った。 八…社 会 3時間前 毎日新聞